東京五輪で誰が輝くのか 張本、美宇、美誠…「黄金世代」それぞれの現在地
平野を変えた経験「嫌われてもいいから、絶対的エースになる」
昨年大会で「嫌われてもいいから、絶対的エースになる」と強気な自分を作り上げた。報道陣に囲まれても飄々としてあまり多くを語らず、見出しになるようなコメントを研究するという勝ち気な17歳は、全日本での初優勝をきっかけに大きく飛躍。17年4月のアジア選手権では中国選手を次々と撃破して史上最年少優勝を飾ると、同年6月の世界選手権(個人戦)で勝ち上がって銅メダルを獲得する快挙を成し遂げた。世界卓球のシングルスで日本女子がメダルを獲得したのは、実に48年ぶりだった。
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ライバルに屈して連覇はならなかった今年の全日本では3年連続決勝進出を果たすなど、周囲も太鼓判を押すほど着実に力をつけてきた。今年も昨年同様に、国内外の大会で活躍が期待されている平野はこう意気込みを語った。
「昨年初めて全日本優勝して、今年はいつもと違った気持ちで臨んだ。優勝できなかったので駄目でしたが、小さい頃からたくさん試合して、お互い切磋琢磨(せっさたくま)してきたので、決勝で(伊藤と)戦え、ここまで来られたことは良かったです。また(次は)勝てるように頑張りたいです。
昨年はすごく自分自身でもいい年だと思いながらできました。自分もどんどん優勝できましたが、周りのレベルも上がっていると思ったので、(今後も)自分ももっと進化しないと活躍できないと思いました。東京五輪については、この前(のリオ五輪)は自分が出られなかったので、今回はしっかり出場できるようにやっていきたい」
2年後に迫る大舞台に向けて、ライバルたちに刺激をもらいながら「絶対的エース」候補はさらに腕を磨いていくと静かな闘志を燃やしていた。