卓球新世代がこんなに強いワケ 現役選手が感じた、10代選手に共通する「強さの源」
張本に敗戦の水谷「たぶん何回やっても僕は勝てない」、森薗「実力負けを痛感」
昨年の世界選手権に続き、全日本決勝でも負けた水谷は張本について「バックドライブが質の高いボールで最後まで対応できなかった。世界選手権の時よりも、一つひとつの技術の精度が格段に上がっていて、フォアもバックも威力と質が良くなっていた。今までやってきた中国選手と同じレベルにはいるなと感じた。
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もし、(決勝のプレーが)いつも通りの100%の力だとしたら、たぶん何回やっても僕は勝てないかもしれないし、他の日本選手が対戦しても勝てないと思う。彼がここまで成長して優勝する前に自分がたくさん(全日本で)勝って来られて良かった。今後、何回やっても(勝つのは)厳しい気がしますね。これまでの決勝と比べると、今回が一番しんどかった」と振り返ったほどだ。
また、準決勝でストレート負けした森薗も「実力負けを痛感した。昨年の中国オープンで0-4で負けた時よりは進歩があったと思うが、最後まで(張本を攻略できず)いい間合いで台上に入ることができなかった」と完敗を認めるしかなかった。
男子と比べて女子は新世代の活躍が目覚ましかった。シングルスの決勝は同い年の17歳同士の「みうみま」対決となり、女子ダブルスと混合ダブルスを制した伊藤美誠が、昨年当時最年少の16歳で優勝した平野美宇を4-1で圧倒して初優勝。女子としては15年の石川佳純以来3人目で、史上最年少での3冠を成し遂げた。
シングルスでベスト16に残った中で10代選手は4人だけだったが、そのうちの伊藤と平野の2人が年上選手たちを次々と撃破して決勝まで勝ち上がった。中でも、伊藤は準決勝で一昨年覇者の石川を4-1で圧倒する快進撃を見せた。石川は昨年8月のチェコオープン決勝で初黒星を喫した伊藤に2連敗となった。
また、ダブルスではこれまた伊藤が同い年の早田ひなと組んだ「みまひな」ペアが初優勝を果たした。「みまひな」ペアは昨年の世界選手権ダブルス銅メダルの快挙を飾っており、今年の全日本でも優勝候補筆頭だったが、見事、期待に応える活躍だった。