【月間表彰】J1得点王&MVPオルンガ、雪上“40m超”カウンター弾 闘莉王“因縁”の相手に見る最強助っ人の共通点は?
サッカー界で最も熱い男が選んだ、漢を感じる熱いプレーとは。
闘将を熱くさせたワンプレーを選出、12月は「J1得点王&MVPの柏FWオルンガが雪上40m超カウンター弾を決めた瞬間」
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今季J1得点王とMVPに輝いた柏レイソルのケニア代表FWオルンガが、12月16日の第33節サンフレッチェ広島戦(1-0)で、ピッチ上に雪が降り積もる劣悪なコンディションのなか、40メートル以上を独走して決勝弾を決めた。昨季限りで現役引退した元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏は、スポーツチャンネル「DAZN」のパートナーメディアで構成される「DAZN Jリーグ推進委員会」との企画で、12月のJリーグの「月間最熱モーメント」にこの“カウンター弾”を選出。「THE ANSWER」のインタビューで闘莉王氏は、現役時代の最終戦で戦ったFWを大絶賛した。
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「(今季の表彰)最後にこの人を忘れちゃいけない。久々に別格なアフリカの選手が出てきた。正直なところ、エムボマの印象が凄く強かったんですが、それを超えるぐらい。パワー、高さ、スピードに加えて技術がある。なかなか弱点がない。そういう選手が日本でやっているのが嬉しいし、こういう(月間表彰の)企画があるので、オルンガ選手の凄さはみんなに知ってもらいたいと思って、選出しました」
昨年現役引退し、ブラジルで実業家として活躍する一方、公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」でブラジルの生活を魅力たっぷりに届けている闘莉王氏。そんな闘将が絶賛したのは今季28ゴールをマークして得点王に輝き、ベストイレブン、MVPに選出されたオルンガだった。
悪天候にもかかわらず、“規格外”のFWが実力を発揮した。寒気が日本の上空に流れ込んだことで、日本海側を中心に大雪に見舞われていた16日、広島の本拠地エディオンスタジアム広島も雪となり、ピッチ上は芝生の上に雪が残る状態。気温0.7度、オレンジ色のカラーボールが使用されるなかでキックオフの笛が吹かれた。
この試合唯一のゴールが生まれたのは、前半17分だった。柏は自陣右サイドでMF大谷秀和がこぼれ球を拾いFW呉屋大翔にパス。前を向いた呉屋はオルンガの動きを視界にとらえると、右サイド前方のスペースへ向かって縦パスを送った。これに反応してハーフウェーライン付近から走り出したオルンガは、並走した広島DF荒木隼人を弾き飛ばしてさらに前進。スリッピーなピッチをものともせず40メートル以上の距離を爆走してペナルティーエリア内に進入すると、最後は冷静に広島GK大迫敬介の動きを見極め、左足で流し込んだ。闘莉王氏は、パワー、高さ、スピード、技術の揃った助っ人の出現を喜び、称賛した。
「サンフレッチェ戦の得点もそうですが、いろんなゴールを見ると日本人にハンデが欲しいぐらい能力の高さがちょっと違う。僕が現役の調子が良かった時に対戦してみたかったな、と思うぐらいすごくパワフルな選手ですね。左足の技術、これがまた左足で。右利きの選手ならなんとかなるんですが、左足はさらにマークしづらいし、独特のレフティーというのがすごくDFとしては難しい。技術、高さ、スピード、それにクオリティ。技術的なところがあるからあれだけの得点が取れる」