闘莉王が「8月の最も熱いプレー」に中村憲剛復活弾を選出「日本の若い選手は勉強して」
サッカー界で最も熱い男が選んだ、漢を感じる熱いプレーとは。
闘将を熱くさせたワンプレーを選出、8月は「川崎MF中村憲剛の復活ループ弾」
サッカー界で最も熱い男が選んだ、漢を感じる熱いプレーとは。
待ち望んだ瞬間だっただろう。サッカーJ1リーグ第13節で首位を独走する川崎フロンターレが清水エスパルスに5-0で勝利した。この一戦で後半32分、川崎の”バンディエラ”こと元日本代表MF中村憲剛が、大怪我から復帰。301日ぶりのピッチで、いきなり左足で華麗なループシュートを決めた。昨季限りで現役を引退した元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏は、スポーツチャンネルDAZNが主導する「DAZN Jリーグ推進委員会」との企画で、8月のJ1で「最も熱いプレー」にこの一発を選出。「THE ANSWER」のインタビューで日本代表でも共闘した中村の凄さを語った。
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「若手の生き生きした姿や躍動感溢れるプレーも好きだけど、やっぱり技術をきちんと見せることができる選手は一流だなと感じました」
昨年現役引退し、ブラジルで実業家として活躍する一方、公式YouTube「闘莉王TV」でブラジルの生活を魅力たっぷりに届けている闘莉王氏。惚れ惚れとした様子で語ったのは、かつて日本代表でともに戦った中村の芸術弾だった。
現役時代にDF登録選手としてはJリーグ史上初となる通算100ゴールの金字塔を打ち立て、「超攻撃的DF」として知られた闘莉王氏がうなったのは、第13節で生まれたドラマチックなゴールだった。昨年11月に左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷の大怪我を負い、全治約7か月と診断された中村は手術と懸命なリハビリに励み、清水戦を迎えた。
ホームの等々力競技場に駆けつけた4798人の歓声を受け、後半32分から途中出場。後半40分に魅せた。相手のビルドアップミスを突き、インターセプトと同時にダイレクトで左足ループシュート。綺麗な弧を描いたシュートが鮮やかにネットを揺らした。闘莉王氏は復帰初戦で決めたこのゴールを8月で「最も熱いプレー」に選出。Jリーグ随一のテクニシャンらしさ全開の一撃に闘将も思わず感嘆の声が漏れた。
「この日の憲剛選手は表情が違う。気合いが全身から溢れ出ている。怪我を乗り越えた初戦で気持ちを感じた。日本の若い選手にはああいうシュートができるように勉強してもらいたいと思って、憲剛さんの素晴らしいゴールを選びました。あれは漢(オトコ)を感じたね」
昨年11月2日、ホームの第30節サンフレッチェ広島戦(2-1)で相手と交錯して負傷。全治約7か月の大怪我を負った。39歳のベテランにとってはキャリアを脅かす膝の怪我だったが、焦らず自分自身と向き合い、復活を果たした。不惑を前にして大怪我を乗り越える姿に闘莉王氏も感服した。