「太ももはここ数年で一番太い」― なぜ中村俊輔は躍動し続けられるのか
セーブすることなく常に100%で―、「太ももはここ数年で一番太い」
南アフリカW杯を最後に日本代表引退に踏み切った中村はF・マリノスに専念し、2013年には自身2度目となるリーグMVPを獲得する。ためたエネルギーを己の力に変えてきた成果であった。
控えに回った昨年も日々の生活から、些細なことから大事にした。壁を「悩み」と捉えることなく、しっかりと向き合い続けた。ストレスをパワーに変えていこうとした。
と同時に溜めたエネルギーを、有効活用しなければならない。
心がけたのは、“使い切る”という意識。たとえケガ上がりで体が重くても、トレーニングではセーブすることなく常に100%でやろうとした。すると筋力がつき、「太ももはここ数年で一番太い」というまでになった。
使い切る感覚は、試合でも活かされていく。
途中出場のチャンスをもらえれば、彼はいくら短い時間であっても最大限のパフォーマンスを示そうとした。
中村はこう語る。