【今、伝えたいこと】今、トランポリンが大ブーム “伝道師”廣田遥が語る魅力「跳べば笑顔になれる」
新型コロナウイルス感染拡大により、スポーツ界はいまだかつてない困難に直面している。試合、大会などのイベントが軒並み延期、中止に。ファンは“ライブスポーツ”を楽しむことができず、アスリートは自らを最も表現できる場所を失った。
連載「Voice――今、伝えたいこと」第14回、全日本10連覇飾った元女王の“トランポリン愛”
新型コロナウイルス感染拡大により、スポーツ界はいまだかつてない困難に直面している。試合、大会などのイベントが軒並み延期、中止に。ファンは“ライブスポーツ”を楽しむことができず、アスリートは自らを最も表現できる場所を失った。
日本全体が苦境に立たされる今、スポーツ界に生きる者は何を思い、現実とどう向き合っているのか。「THE ANSWER」は新連載「Voice――今、伝えたいこと」を始動。各競技の現役選手、OB、指導者らが競技を代表し、それぞれの立場から今、世の中に伝えたい“声”を届ける。
第14回はトランポリンで全日本選手権10連覇、アテネ、北京と五輪にも2度出場した廣田遥さんが登場。暗く沈みがちな今だからこそ、「跳べば誰でも笑顔になれる」というトランポリンの魅力を熱く語った。
◇ ◇ ◇
廣田さんが今、発信したいのはトランポリンの持つポジティブな力だ。
こんな時でも、いや、こんな時だからこそ大事なのは笑顔――。白い歯をのぞかせながら、溢れる“トランポリン愛”を語ってくれた。
「トランポリンで一番、大事にしているキーワードが笑顔なんです。人って嬉しい時に自然とジャンプしてしまうことありますよね。トランポリンで跳ねた時の脳波と一緒なんだそうです。跳ぶと笑顔になれるのが、トランポリンのいいところ。私自身も毎日家でトランポリンを跳んでいます。めちゃくちゃストレス発散になりますし、体幹も鍛えられるし、シェイプアップにも効果的。楽しく跳んでいるだけでいいことづくしなんです」
外出自粛下の今、自宅でのトランポリンフィットネスが俄かにブームを呼んでいる。コンパクトで場所を取らないミニトランポリンはネットショップでは入荷待ちの状態が続き、ホームセンターや玩具店、スポーツ用品店などでも売り切れが続出している。
「今、家でできるトレーニングは色々あると思いますが、家庭用のミニトランポリンはおすすめです。外出を自粛せざるを得ない状況ということもあって、子どもたちも運動が不足したり、ストレスもたまっていると思います。心と体は繋がっています。心が荒むと、体も元気じゃなくなってくる。体を動かすと、心も元気になっていきます。心を元気にするためにも部屋の中でも思い切り体を使ってほしいなって思います」
新型コロナ禍以前から、ミニトランポリンの普及に力を注いでいた廣田さん。自身のYouTubeチャンネルでトランポリンのレッスン動画を投稿しているが、反響がじわじわと広がっている。
「ありがたいことに反響はたくさん頂いています。子ども用に買ったら、親子のコミュニケーションがとれるようになって良かったとか、おじいちゃんおばあちゃん世代から孫まで、3世代でトランポリンを楽しむようになったという話も聞きました。子どもだけでなく、大人でも楽しめるのが魅力。エクササイズ器具として大きな注目を浴びているというのは、『一家に一台トランポリン』を掲げている私としては素直に嬉しい。コロナ終息後も健康維持の一環として、トランポリンを楽しみ続けて欲しいです」