【#キミとONETEAM】 「“苦手”と向き合ってみよう。新しい世界が広がるかも」―元日本代表・真壁伸弥
ラグビーの試合は何度見ても面白い…「新しい発見がきっとある」
昨年現役を引退して、今はサントリーのサラリーマンです。ラグビー選手とビジネスと、両方の世界を経験してみたかった。特に僕は現役のころからウイスキーが好きで、資格(ウイスキーエキスパートなど)も持っています。今までは大好きなラグビーとずっと向き合ってきました。今度はもっとウイスキーと向き合ってみたいと思っています。
お酒はラグビーと似ています。お酒は色々な個性がブレンドされて出来上がる。ラグビーも同じで、個性的な選手が集まってチームが完成します。またお酒は出来上がるまでに時間がかかりますが、これもラグビーも同じ。選手が集まって熟成されて、一つのチームとしてまとまっていきます。それが共通した魅力だと思います。
こういう機会だからこそ、自分が好きなこと、魅力を感じるものと向き合って欲しいです。直接は会えなくても人と話したり、好奇心をもって色々なことに目を向けてみてください。スポーツをやっている子どもだったら、自分が今やっている競技とは違うものを見てみるのもいいですし、それがラグビーだったらなおいいなと思います。
ラグビーをやっている子は過去の試合の映像を見直してみてください。トップリーグでも、昨年のW杯の日本代表戦でもいい。特にリーチ・マイケルとか、フランカーの選手を見て欲しい。目立たないところで、チームのためにどれだけ体を張っているか分かると思います。
普段はなかなか注目されませんが、リザーブの選手に着目してみるのも面白いかもしれません。どんな場面で出てきて、どう役目を遂行しているのか。ラグビーは一度見ただけでは気づかないポイントがたくさんあります。何度も見ると、新しい発見がきっとあります。
【#きょうのトライ「苦手ともう1度向き合ってみよう」】
皆さんには苦手な人がいますか? 苦手だと思った相手がいたとしたら、もう1回だけでいいので話してみませんか? 嫌いだと思っていた人でも、もう1回チャンスを与えてみましょう。やっぱりだめだったら、気が合わなかったのです。僕自身も子どもの頃、すごく苦手だった友達がいます。でも最後にもう1回だけ話してみようと思ったら……。それ以来ずっと仲良くしています。人じゃなくて、勉強でもいい。苦手な教科があっても、もう1度だけトライしてみましょう。新しい世界が広がるかもしれませんよ。
■真壁 伸弥(まかべ・しんや)
1987年3月26日生まれ。宮城県出身。仙台工高から中大を経て、2009年にサントリー入社。同年にトップリーグ新人王。12年は主将を務め、トップリーグ、日本選手権の2冠に貢献。15年W杯日本代表。日本代表キャップ37。ウイスキー通としても知られ、ウイスキープロフェッショナルとしてウイスキーのセミナー講師「ウイスキーレクチャラー」の資格を保有。現役時代のサイズは192センチ、119キロ。
(次回は慶大ラグビー部主将・相部開哉さんが登場)
(THE ANSWER編集部・角野 敬介 / Keisuke Sumino)