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変わろう、野球 筒香嘉智の言葉「一発勝負のトーナメント制をやめてリーグ制導入を」

8月6日、令和初となる夏の甲子園が幕を開けた。今年も各地方大会を勝ち抜いた49校が、全国3730校の頂点を目指して14日間の熱戦を繰り広げている。今から11年前の2008年。当時、強豪・横浜高2年だった横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智外野手もまた、甲子園で類い稀なる才能を見せつけた1人だった。

筒香嘉智【写真:Getty Images】
筒香嘉智【写真:Getty Images】

高校生以下の大会で主に採用される「トーナメント制」に疑問を投げかける

 8月6日、令和初となる夏の甲子園が幕を開けた。今年も各地方大会を勝ち抜いた49校が、全国3730校の頂点を目指して14日間の熱戦を繰り広げている。今から11年前の2008年。当時、強豪・横浜高2年だった横浜DeNAベイスターズの主砲・筒香嘉智外野手もまた、甲子園で類い稀なる才能を見せつけた1人だった。

 甲子園と言えば、いつの時代も変わらぬ高校球児憧れの舞台。第100回の節目を迎えた昨年は記念大会として大々的に開催され、その誇りある伝統が称えられた。初開催となった1915年以来、元号は大正、昭和、平成、令和と移り変わり、世の中は大きな変化・発展を遂げた。では、高校野球の在り方は、時代に即した、そして未来へ繋がる変化を遂げているだろうか。

 今年1月に日本外国特派員協会で会見を行った筒香は、子ども達の野球離れを懸念。自身も野球を深く愛するが故に、あえて日本球界に辛口の提言をした。その中では高校野球の在り方にも触れ、「高校野球は教育の場であり、高校生が甲子園でやっているのは部活動です。昨年も球数の問題が出ましたが、本当に子ども達子供たちのためになっているのかという疑問があります」と語っている。さらには、高校野球だけではなく、小中学生が参加する野球大会で主に採用される「トーナメント制」の是非についても言及した。

「THE ANSWER」では「変わろう、野球――筒香嘉智の言葉」と題した連載で、筒香の言葉から27歳スラッガーが抱く野球界、そしてスポーツ界に伝えていきたい思いを紐解いていく。第4回は「トーナメント制が抱える問題」だ。

 ◇ ◇ ◇

「そもそも、身体ができあがったプロ野球でさえもリーグ戦なのに、まだ骨格が固まっていない子ども達の大会がほとんどトーナメント制で行われています。将来がある子ども達を守るには、一発勝負のトーナメント制をやめてリーグ制を導入したり、ルールで球数制限や練習時間を決めたりする必要があると思います」――トーナメント制が子ども達に与える弊害について

 日本では高校生以下が参加する野球大会では、主にトーナメント制が用いられている。ご存じの通り、トーナメントは負けたら終わりの一発勝負。負けられない試合が続くことで、人数が多くないチームではエース1人に頼り切りになったり、人数が多いチームでも出場するメンバーが固定されてしまったり。結果として、まだ成長段階にある子ども達の身体に過度の負担が掛かり、大きな怪我や障害につながることが多い。

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