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変わろう、野球 筒香嘉智の言葉「日本で使われている金属バットの弊害は大きい」

飛ばない金属バットの導入は、打者以外にも好影響あり!?

 日本の高校野球では、横浜高や大阪桐蔭高など木製バットでの打撃練習を取り入れ、ボールを芯で捉える打撃を心掛ける高校もある。だが、小中学生の頃から金属バットを使っている選手も多く、バットにボールを当てるだけの打撃から抜け出せず、木製バットになると差し込まれたりバットが折れたり、打球が前に飛ばずに苦労する。筒香は「せめてアメリカで使われている飛ばない金属バットを取り入れることが、子ども達の打撃のスキルアップにつながるんじゃないかと思います」と提案している。

 筒香によれば、飛ばない金属バットの導入は、投手や守備陣にも好影響を与えるという。

「現状では、小さい頃から投手が長打を恐れるために、直球勝負ではなくて変化球で躱すピッチングをしているように思います。打球が飛ばなくなれば、投手は変化球に頼らずにストレートの制球力で勝負することができる。その結果、球数が減り、肩肘への負担も減るのではないかと思います。守備でも、打球速度が落ちれば、野手は打球にチャージしなければいけないので、1歩目の反応を速く、的確な判断をする必要がある。金属バットの弊害を受けているのは、打者だけではないと思います」

 また、性能が高い金属バットは、値段も1本あたり約3万円以上と高く、保護者の経済的負担は大きい。その上、明日の試合でヒットが打てたとしても、将来に繋がる打撃技術が身に付きづらいのであれば、筒香が言う通り「弊害は大きい」と言えそうだ。

 確かに、ド派手なホームランが飛び出せば、試合は大いに盛り上がる。だが、そのホームランが技術によるものなのか、バットのおかげなのか、はたまた子ども達の将来に繋がるものなのか、大人達が考え直してみる必要がありそうだ。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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