異色の25歳“校長”が挑む育成革命 高校サッカー強豪校の課題補う理想の環境とは
寮も完備、午前中にトレーニングを済ませてしっかり休養
最近はJリーガーでも、通信制で高卒の資格を取る選手が増えているが、ここでは個々が主体的に学習時間を選択し、教師のサポートを受けながら進めていくことができる。
「朝の9時からトレーニングをして、午後は学習やセミナーに充てる予定ですが、もし天候の都合などグラウンドが使えなくなれば、臨機応変に勉強へと切り替えることもできます。生徒は集中して、それぞれの課題に取り組む。またテーマを設けて、ディスカッション形式で互いに意見を言い合える場も提供していきます」
寮も完備し、全日制の高校と同じようにチームとして活動をしていくが、あくまで優先されるのは個の育成で、勝利至上ではない。
「高いレベルでプレーできる選手が出れば喜んで送り出します。しかし、残ったメンバーで最善を尽くしてタイトルも狙いにいきます」
通信制のメリットを活かすことで、大所帯の部活が内包していた課題が解消できる。学習センターでは、プロの選手と同じように午前中にトレーニングを済ませるので、しっかりと休養が取れて、翌日にはフレッシュな状態でピッチに立てる。さらに専門家が栄養価を検証し、無農薬の野菜など新鮮な素材を活かしパワーの出る食事を提供していく。