「IQだけじゃなくEQが高い」 偏差値72の名門校・女子テニス部が実践する文武両道の姿
「IQだけではなく、EQ(心の知能指数)が高い子が多い学校だね。荷物を抱えたお年寄りに『大丈夫ですか』と声を掛けて荷物を持っている姿をよく見かけるよ」守山駅から学校まで一直線に伸びる道を走らせながら、タクシーの運転手さんがそんなことを話してくれた。地域の方からも高い評価を得る立命館守山高校はどんな学校なのだろうと、期待を膨らんだ。
勉強も部活も全力、立命館守山が文武両道で目指す夏のインターハイ躍進
「IQだけではなく、EQ(心の知能指数)が高い子が多い学校だね。荷物を抱えたお年寄りに『大丈夫ですか』と声を掛けて荷物を持っている姿をよく見かけるよ」
守山駅から学校まで一直線に伸びる道を走らせながら、タクシーの運転手さんがそんなことを話してくれた。地域の方からも高い評価を得る立命館守山高校はどんな学校なのだろうと、期待を膨らんだ。
2006年に開校した立命館守山は、グローバル、サイエンス、ICT教育に優れ、偏差値は71~72と滋賀県トップクラスの学力を誇る。理科実験室、サイテックラボ、メディアセンターなど最先端の科学技術を体験できる施設やIT設備を備え、ロボットや生物化学の研究を行うサイテック部は、昨年のロボカップ・レスキューチャレンジ世界大会で2位という成績を収めている。
冷暖房が完備された体育館や2万2000平方メートルのグラウンドなどのスポーツ環境も充実。2007年に創部された女子硬式テニス部は、「滋賀一、全国へ」を目標に活動し、今年2年ぶりに団体戦(浅田実咲、小野葵、濱あゆみ、森村碧、神内彩衣)とダブルス(森村、神内)でインターハイに出場する。10年ほど前から立命館守山中で外部コーチとして指導していた上村武史コーチは、「高校でも引き続き指導してほしい」という部員の要望に応えて、3年前から高校のコーチも兼任。その年のシングルス、ダブルス、団体戦のすべてでインターハイの出場権を勝ち取った。
多くの部員は、勉強とテニスを高いレベルで両立できることに魅力を感じて、この学校の門をくぐる。両立はハードだが、それぞれが自分に合った方法を編み出している。
3年生で薬学部を目指している浅田は、「テニスで培った集中力を生かして」テストの1週間ほど前から集中して勉強しているという。大阪から通い、建築の道を志す小野は「登下校の時間が長いので、電車の中でできるだけやっています。家に帰ると寝てしまうので……」と笑う。
1年生はまだまだ試行錯誤中だ。「両立するのは大変ですけど、宿題だけは何とかやっています。学校の空いている時間を使ったりしています」(森村)
「夏休みの宿題も多いので、合間合間に進めています。インターハイにも持っていかないと終わらないですね」(神内)