広島皆実、主将不在も2つの「わくわく」パワーで8強 監督「僕自身がわくわくした」
藤井監督「僕自身がわくわくしていて、あいつら何をやるんかなと思った」
特に、藤井監督が思い切って起用したという下級生の勢いは、すさまじかった。柿村香佑(1年)がクロックショットで3ポイントを沈めたり、神足駿斗(2年)が思い切りの良いジャンプシュートを決めたりと得点を量産。相手のマークが分散されると、再び三谷が点を奪った。ゲームキャプテンを務めた三谷は、「当時のキャプテンに怒られて、ビビりながらプレーをしていて、うまくいかなかった。でも、先輩に『思い切って打って来い』と言われた瞬間に、ふっきれた感じがあった。次はオレがやる番だと思って、1年生とコミュニケーションを取った」と、自身が1年生のときの経験を思い出していたという。
三谷がエースとして、ゲームキャプテンとして働いた結果、チームは下級生の勢いで走り切り、最後は20点の大差をつけて勝利。藤井監督は「今日はフレッシュさが随所に出た。全国大会は、1試合1試合が選手とチームを成長させるから思い切りやれとは言ったけど、第3、4ピリオドでは、僕自身がわくわくしていて、あいつら何をやるんかなと思った」と笑顔を見せた。エースと下級生が生み出した2つの「わくわく」は、大きな力。翌31日に行われる準々決勝では、4強入りをかけて報徳学園(兵庫)と対戦する。
◇インターハイのバスケットボールは7月28日から8月2日まで熱戦が繰り広げられる。今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。インターハイ全30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)