男子400mリレーは市船橋が大感動の日本一! アンカー馬原浩志郎は「ゴールする時にはもう涙が…」
陸上の全国高校総体(インターハイ)第3日は4日、札幌市厚別公園競技場で男子400メートルリレー決勝が行われ、市船橋(千葉)が40秒11で初優勝した。昨年2位に終わった雪辱を果たし、悲願の日本一。立命館慶祥(北海道)が40秒29で2位、相洋(神奈川)が40秒42で3位に入った。
陸上インターハイ第3日・男子400メートルリレー決勝
陸上の全国高校総体(インターハイ)第3日は4日、札幌市厚別公園競技場で男子400メートルリレー決勝が行われ、市船橋(千葉)が40秒11で初優勝した。昨年2位に終わった雪辱を果たし、悲願の日本一。立命館慶祥(北海道)が40秒29で2位、相洋(神奈川)が40秒42で3位に入った。
歓喜のゴールラインはゆがんで見えた。アンカーの馬原浩志郎(2年)は接戦で3走・伊藤晴(3年)からバトンを受けたが、直線で力強く抜け出した。ライバル洛南(京都)の後塵を拝し、惜しくも2位に終わった1年前の悔しさをぶつけた初優勝。
馬原は「ハル先輩がバトンを持って走っているのを見て、行けると。自分で順位を落としたくないと思って落ち着いたけど、感動が出てきてしまって、フィニッシュする時にはもう涙が出ていました。そのくらい嬉しかったです」と大号泣だった。
イチフナの選手層で掴んだ日本一だった。
1走の八幡琉空(3年)はスタートのやり直しもあったが、動じることなく好スタートを切って上位争いを演じた。「優勝という一つしか獲れないものを目標に、去年の2位からずっと取り組んできた。このメンバーと応援してくれた仲間たちと練習してきたので、優勝は獲れると思ってやってきました」
2走の田原慶人(2年)はバックストレートの向かい風を感じることなく、無我夢中で前だけを見て駆けた。「自分は2走がエース区間と思っている。他は頼もしい仲間しかいないので、エース区間で自分が周りと勝負できれば絶対に勝てると思っていた。『行ける!』という強い想いで走りました」
3走の伊藤は接戦でもらったバトンを受けたが、冷静なコーナーワークで加速し、アンカーの後輩にバトンを渡した。「自分たちは安定力を重要視していて、どんな状況でも自分の走りと自分の加速をするのが重要と思っていた。接戦も気にならないくらい自分の走りができたし、満足しています」
そして、アンカーの馬原。3人の想いが詰まったバトンを握り締め、先頭でゴールに飛び込んだ。その裏には、誰よりも強い日本一への渇望があった。「自分は中3の全中で2番、次の年も去年インターハイで2番。ずっと2位で来ていて、去年が悔しくて、絶対優勝したかった。夢が叶った気持ちです」
ついに市船橋が掴んだ最強スプリント高校の称号。予選、準決勝も全体1位で強さを発揮した。3年生の伊藤が「イチフナでは馬原が注目されるけど、注目される選手にも劣らない選手層の厚さがイチフナの魅力」と胸を張った通り、日本一の底力で悲願の頂点に駆け上がった。
(THE ANSWER編集部)