【サッカー】東福岡、179センチ“10番”が190センチFW封じる 交代に追い込み「気持ちよかった」
全国高校総体(インターハイ)のサッカー競技大会は7日に三重県で開幕し、東福岡高校(福岡)は2-1で矢板中央高校(栃木)を破って2回戦に駒を進めた。立ち上がり、攻守にわたって積極性を見せた東福岡の先制パンチが効いた。守備で魅せたのが、10番を背負う篠田だった。
インターハイ男子サッカー1回戦、ボランチ篠田の活躍で矢板中央撃破
190センチの長身を誇るFWに合わせたロングボールが飛んだ。相手のセンターバックと競り合うシーンになるだろう。カメラ越しに注目していると、高く跳び上がったのは、東福岡のボランチ篠田憲政だった。身長は179センチ。対する矢板中央のFW望月謙は、190センチ。10センチ以上の身長差があったが、勝ったのは篠田だった。前線で誤算の生まれた矢板中央は、後手に回った。
全国高校総体(インターハイ)のサッカー競技大会は7日に三重県で開幕し、東福岡高校(福岡)は2-1で矢板中央高校(栃木)を破って2回戦に駒を進めた。立ち上がり、攻守にわたって積極性を見せた東福岡の先制パンチが効いた。守備で魅せたのが、10番を背負う篠田だった。
矢板中央は、堅守速攻が持ち味。前線の望月をターゲットにロングボールを蹴り込んで、こぼれ球からの二次攻撃を狙った。ところが「組み合わせが決まってから、彼を気にしていた。きっと勝てると思っていた」という篠田が、空中戦を制圧。相手のリズムを崩すことに成功。東福岡は前半14分に先制し、試合を優位に展開。後半、追加点を奪った後に1点を返されたが、2-1で勝ち切った。
望月が篠田に競り負けたことは、矢板中央にとっては大きな誤算だった。同校の高橋健二監督は「最初が、バタバタしてしまった。(望月)謙が消されてしまったので、早めに交代させた」と悔しい胸中を明かした。元々、競り合いに強く上手さもあるFW大塚尋斗、技術に優れたレフティーの飯島翼を控えに回し、後半勝負を考えていただけに、立ち上がりに圧倒されて失点を喫した展開は痛かった。
引き出される形になった交代策は、機能するのに時間を要した。望月は前半30分で交代。元々、身長は高いが、空中戦よりも抜け出しを得意とするタイプ。ほかの活躍を期待して残す方法もあったが、交代策の用意があったため早めの交代が決断された。東福岡の篠田は、相手のキーマンを封じて交代に追い込み「気持ち良かった」と充実感をのぞかせた。