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34大会ぶり出場の湘南工大附、インターハイ8強で完敗 スタイルを貫いて見えた課題

得るものもあった3試合、冬の選手権で全国に再挑戦

 自陣でのミスを恐れる、あるいは試合時間が少なくなっていくなかで焦ってロングパスを多く蹴ってしまえば、チームがどう前進すべきかのイメージはつかみにくくなっていただろう。

 攻撃参加が得意の左DF伊藤大輔(3年)は「自分たちのプレーをやろうとした結果。特長だと思っていたことが通じず、全国にはもっと上がいると分かった。逆に、意外と通じると分かったこともあった」と話した。高い位置での仕掛けやコンビネーションは、屈強な相手のディフェンスに潰された。一方で、低い位置からロングフィードで相手に揺さぶりをかけるプレーは、思っていたよりも効果が感じられたという。

 0-3の完敗で選手は悔しそうだったが、それぞれが課題を明確に感じ取っていた。指揮官には、それが分かっているのだろう。「3試合戦わせてもらって、得るものもあった。負けて悔しいし、勝つつもりで来ているけど、これをどう捉えるか。久しぶりの全国(インターハイは34大会ぶり)で、何ができて、何ができなかったかを精査して、次に向かいたい」と話した室井監督の表情は、この敗戦によって選手が成長することを確信しているようだった。

 悔しがりながらも頭の中がクリアになっている選手と、笑顔で悔しさを隠しながら、次のステップとなる糧を得た指揮官は、判断力で相手を揺さぶって仕留める湘南工科大附属のスタイルをブラッシュアップして、冬の高校選手権で全国大会再挑戦を目指す。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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