川島永嗣が「授業中に寝ない」を貫いた理由 「部活と勉強」と、7か国語を話すまで
次代に思う“語学の壁”の存在「劣等感を取り払えば、もっと話せるようになる」
「それはやっぱりありますね。子供たちを指導していても、語学に対する壁、劣等感みたいなものを取り払えば、もっと話せるようになると思う。勉強と堅苦しく考えるより、楽しく学ぶことの方が大切。楽しく学んで、それが自分にプラスになると考えた方がいい。言葉が話せることで広がる世界は大きい。それが語学の最大の楽しみの一つと思います」
勝手に語学に劣等感を覚えず、コミュニケーションを図れるようになること。そうすることで、日本サッカーの可能性も広がる。語学を理解することで自身の人生はどう変わったのか。「本当の意味で周りを理解できるし、その国にどういう文化があるか理解できる。自分自身の壁を取っ払ってくれるし、世界感を広げてくれるのは醍醐味かな」と笑う。
サッカーは国籍のないスポーツ。プロ・アマのレベルに限らず、海外に挑戦できることが魅力の一つでもある。最後にこれからサッカーで世界を目指す若者について、思いを明かしてくれた。
「挑戦したいと思うなら、とにかく思い切って行ってみるのが一番。その上で言葉、文化が分からない苦しみを味わうかもしれないけど、挑戦する気持ちが大事になる。自分はサッカーを通じて、いろんな国に行かせてもらい、住まわせてもらうことで感じることもたくさんあった。
サッカーがなければ、これだけ多くの世界を見させてもらってないと思う。語学を通じて、今後の日本人のアイデンティティ、世界から見た日本像は変わっていくと思う。素晴らしい価値は日本にあるし、それをこれから海外に出ていく若い人たちに担ってほしいと思っています」
高校時代から誰よりも「学び」に対して貪欲であり、35歳となっても成長をやめようとしない。だからこそ、自身を育ててくれた日本の部活と、人生を変えてくれた語学について、熱い思いを抱き続けている。
(17日掲載予定のインタビュー後編は「やりたい人がいない日本のGKと未来」)
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)