国学院久我山は「大学生より上」 開幕史上最多8失点完敗の前原“強豪対策”も実らず
第98回全国高校サッカー選手権が30日に開幕し、駒沢陸上競技場で行われた開幕戦は国学院久我山(東京B)が、前原(沖縄)に8-0で大勝。令和初戦で歴史的な勝利を飾った。一方、大敗を喫した前原は、3度目の出場でも全国初勝利をつかむことができなかった。
大学生相手に対策も…3度目全国で初勝利ならず
第98回全国高校サッカー選手権が30日に開幕し、駒沢陸上競技場で行われた開幕戦は国学院久我山(東京B)が、前原(沖縄)に8-0で大勝。令和初戦で歴史的な勝利を飾った。一方、大敗を喫した前原は、3度目の出場でも全国初勝利をつかむことができなかった。
ゴールネットを次々に揺らされた。浴びたシュートは26本、失点は開幕戦史上最多の8を喫した。前原の和仁屋恒輝監督は「完敗です。久我山さんが想像に攻撃のバリエーション、個々の能力が高くて、ミーティングと対策をしていたけど、防げなかった」と完敗を認めた。
ターニングポイントは「3点目」だった。和仁屋監督は「2-0で折り返したかった。3点目のヘディングがもったいなかった」と語った。前半23分、国学院久我山のFW山本航生(3年)に、フリーキックからヘディングシュートを決められた。主将のMF平川龍(3年)もこの失点の重みを感じた。「自分たちは豊富な運動量があるので、2-0で終わっていたら分からなかったと思う」。豊富な運動量が持ち味。だからこそ後半勝負に持ち込みたかった。「こんな大舞台で戦ったことがなかった。沖縄とは違う寒さがあって、違和感があった」と正直な気持ちも吐露した。
できる限りの対策は打った。沖縄は全国レベルの強豪校と戦うのが難しい。そこで、地元の大学サッカー部と練習試合を組み、レベルが高い相手に対抗できる力を育んだ。それでも、歯が立たなかった。和仁屋監督は「大学生とも試合をしてきたけど、(国学院久我山は)その上だった」と脱帽だった。
地元・東京の国学院久我山の「クガヤマサイキョウ」の大応援にも圧倒され、力を発揮しきれなかった。それでも平川は「悔いはあるんですけど、3年間この仲間と戦えて、ここまで来たのも仲間がいたからできたと思う」と胸を張った。開幕戦という晴れ舞台。沖縄から駆けつけた応援団には「感謝です」と笑顔を見せ、ピッチを後にした。
(THE ANSWER編集部)