“最強のクラスメート”の分まで― 千葉商大付・柏崎清花、200自で涙の初V
「憧れの人」から引き受けた優勝のバトン「自分との闘いと思って、勝つしかない」
「レースではバチバチに戦うライバルだけど、普段は親しい友達です」という持田とは、2年春、部活だけでなくクラスも一緒になった。しかし、普段机を並べているクラスメートは、その夏、リオ五輪に出場。地球の裏側で、世界最高峰のスタート台に立っていた。
「普段の生活では五輪選手じゃないみたいだけど、レースになると変わるような感じ。実績も持田さんの方が上。精神的にも強いし、憧れの人という感じです」
柏崎にとって、そんな“最強のクラスメート”がそばにいるからこそ「自分も強くなりたいと思う」という。持田のエールを背に見事、優勝のバトンを引き受けた3年生は「プレッシャーはなかった。自分との闘いだと思って、勝つしかない」と金メダルを提げた胸を張った。
持田と一緒に出場するリレーも含め、今大会もまだ種目は残されている。「涙のV」を糧にして、盟友の背中を追いかけ、追い越す日まで――。前だけを向いて、懸命に泳ぎ続けていく。
◇インハイ競泳、熱戦中 水泳の競泳は17日に開幕し、4日に渡って熱戦が繰り広げられる。男女計32レースで行われ、総合優勝も争う。最終日は20日。なお、今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。全30競技の全試合をライブ配信し、インターネット上で観戦、応援が可能となった。また、映像はYoutube公式チャンネルで試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer