能代工、名門復活は道半ば 「県47連覇」以来2年ぶり全国で完敗「これが今の最高」
能代工スタイルに憧れ、全国から集まった選手たち「諦めない姿勢に憧れていた」
「今の子たちは能代工のプレースタイルに憧れて県をまたいで集まってきた」と指揮官は言う。
「ディフェンスを頑張って、走るバスケットボール。相手が大きくてもオフェンスリバウンドを二重三重に跳んで取る。そういう諦めない姿勢に憧れていた。しかし、今日はなんとなく受けに回ってしまっていた場面があり、委縮したわけじゃないけど、なかなかいい部分が出てこなかった」
敗戦を受け入れ、悔しさを押し殺した。試合中、掲げられていた横断幕の「必勝不敗」を叶えるためには、まだ時間が必要なのかもしれない。しかし、選手たちは決した下を向くことはなかった。
「昨年(県大会で)負けたチームも今年のチームも今、階段を上るように一歩一歩やっている。(結果は)これが今の最高。でも、今日より明日、明日よりあさってと思ってやっていくしかない」
そう言った、栄田監督は言葉に力を込め、「次はまずウィンターカップの切符を獲って、このメンバーでもできるだけ上位に返り咲けるように。明日からまた階段を上がっていきたい」と続けた。
道半ばの王者復活の物語。長く、険しいかもしれない。しかし、名門のプライドにかけて能代工が歩みを止めることはない。
◇バスケ、男女で熱戦 インターハイのバスケットボールは28日に男女で開幕し、6日間にわたって熱戦が繰り広げられる。決勝は8月2日。なお、今大会は全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイTV」を展開。全30競技の全試合をライブ配信し、インターネット上で観戦、応援が可能となった。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer