死闘制した日体大柏が33年ぶりの全国出場 2強撃破に指揮官「想定以上の力出た」
伊藤主将は2強撃破に手応え「自信を持って挑める。全国でも優勝する」
後半17分にFKのこぼれ球を佐藤が決めて同点。3点目は流経大柏のFW渡會武蔵(3年)に先に奪われたが、日体大柏は後半終了間際に長崎がPKを獲得。自ら決めて同点に追いつき、ドラマチックな展開に引き込んだ。延長終了間際のラストプレーで長崎が逆転弾を決め、そのままタイムアップを迎えると、日体大柏は選手、メインスタンドの保護者、バックスタンドの応援団が一斉に喜びを爆発させた。
就任3年目の酒井直樹監督が「こちらの想定以上の力を出してくれた」と驚きを隠さない、会心の逆転勝利だった。日体大柏は、提携先の柏レイソルから指導者が派遣されており、洗練されたゲームメイクを見せる一面を持つが、選手のフィジカル能力を前面に押し出した試合もできる好チーム。それでも全国優勝経験の豊富な市立船橋高校や流経大柏の壁を超えられずにいたが、ついに殻を破った。今季からインターハイ全国大会の出場チーム数が減少し、千葉県も出場枠が2校から1校に減って厳しい条件の下、市立船橋、流経大柏という全国屈指の2強を破った価値は、大きい。
主将を務めるDF伊藤夕真(3年)は「(2強に勝てたことは)誇り。自信を持って挑める。でも、全国大会で負けたら意味がない。全国でも優勝する」と最激戦区である千葉県の代表としての自負を示した。インターハイ男子サッカーの全国大会は、7月26日から8月1日まで、沖縄県で行われる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)