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慶大卒のフェンシング宮脇花綸、大学スポーツの意義を力説「社会に出てからの血肉となる」

一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)が、3月3日に都内で開催した「UNIVAS AWARDS 2024-25」。大学スポーツの発展に貢献した学生アスリートやスポーツに関わる学生、指導者、団体が全12部門で表彰された。この表彰式にメインゲストとして呼ばれ、プレゼンターを務めたのが、昨夏のパリ五輪フェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した宮脇花綸(三菱電機)だ。慶應義塾大学出身でメダリストとなったフェンサーに、大学スポーツの持つ力について話を聞いた。(取材・文=藤井 雅彦)

「UNIVAS AWARDS 2024-25」にプレゼンターとして登壇したフェンシングの宮脇花綸【写真:大学スポーツ協会提供】
「UNIVAS AWARDS 2024-25」にプレゼンターとして登壇したフェンシングの宮脇花綸【写真:大学スポーツ協会提供】

「UNIVAS AWARDS 2024-25」にプレゼンターとして登壇

 一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)が、3月3日に都内で開催した「UNIVAS AWARDS 2024-25」。大学スポーツの発展に貢献した学生アスリートやスポーツに関わる学生、指導者、団体が全12部門で表彰された。この表彰式にメインゲストとして呼ばれ、プレゼンターを務めたのが、昨夏のパリ五輪フェンシング女子フルーレ団体で銅メダルを獲得した宮脇花綸(三菱電機)だ。慶應義塾大学出身でメダリストとなったフェンサーに、大学スポーツの持つ力について話を聞いた。(取材・文=藤井 雅彦)

 ◇ ◇ ◇

 パリ五輪で銅メダルを獲得したフェンシング女子フルーレ団体の宮脇花綸は、1997年2月4日生まれの28歳だ。一方で、大学スポーツに関わる選手や団体などを表彰するUNIVAS AWARDSは2019-20に産声を上げ、今年で6回目の開催となった。

 つまり宮脇の慶應義塾大学卒業とほぼ同じタイミングでようやくスタートした試みで、在学中にその賞の存在を意識することはなかったという。

「学生の時から日本の大学スポーツにはもっとポテンシャルがあると思っていました。アメリカなどのスポーツ大国と比べると規模が小さいかなと感じますし、フェンシングのようなマイナースポーツと呼ばれる競技はアメリカのように大学主体となって競技が盛んになっていく様子が羨ましいと感じることもあります。大学での取り組みが評価されるようなシステムがあるのは、学生にとって良いことばかりだと思います」

 そう話すと、ステージ上で華々しく表彰される学生たちを少しだけ羨ましそうに見つめた。

 五輪メダリストの立場で「UNIVAS AWARDS 2024-25」のメインゲストとして登壇し、ウーマン・オブ・ザ・イヤーなどのプレゼンターを務めた。「経験のない大役だったので緊張しましたよ」と照れ笑いを浮かべながら、式典を総括してくれた。

「学生を中心に表彰される催しということで、大学生や大学スポーツの楽しいところとあどけないところの両方を感じられる新鮮な時間だったと思います。私たちの在学中はこういった式典に縁がなかったので、誕生しただけでなく続いているのは素晴らしいことだなと感じました」

 宮脇にとって大学スポーツとは――。

 天井を見上げて当時を回想すると、ひと呼吸置いてから価値や意義を語ってくれた。

「スポーツはどうしても勝ち負けにフォーカスされがちですが、大学スポーツからプロになる人はほとんどいないのが現実です。だから、どういった在り方がいいのかは人それぞれの形があります。スポーツに関わった人が良かったと思えたり、スポーツをやって幸せになる、あるいはその経験を通して別の何かにつながっていくことが大切。結果以外の部分にフォーカスしていく、その起点になったら一つの正解なのではないでしょうか。

 順位や数字といった明確な結果が出るのがスポーツの性質なので、そのために努力をどれだけ積み重ねられるか。自分が苦手としている、例えば走り込みや筋力トレーニングを丹念に続けられるか。何かを極める人は、好きなことも嫌いなことも両方やります。それがアスリートの強みであり、社会に出てからも血となり肉となって生きていくはずです」

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