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「今までにない800mの選手になれる」 大学3年で初の日本一、東秀太を広島経済大に導いた言葉

出雲駅伝にも出場「長い距離に苦手意識がまったくありません」

 以降は中距離ランナーとして地道な努力を続け、800メートルと1500メートルの両方で着実にタイムを縮めていく。すると高校2年時にスカウトの話が舞い込む。複数の誘いから、2005年ヘルシンキ世界陸上の男子マラソンで銅メダルを獲得し、08年北京五輪にも出場した尾方剛監督が率いる広島経済大学を選択した。

「尾方監督に『フォームはまだ確立されていない未完成なものだけど、これからもっと伸びていくはず。長い距離もある程度走れると思うし、今までにない800メートルの選手になれる』と声をかけていただきました。世界大会でもメダルを獲得している方に将来性を評価してもらったのは光栄な出来事で、進路を決めました」

 東の武器は類まれな持久力にある。尾方監督の指導の下、駅伝にも出場して経験を積んだ。昨年の出雲駅伝では1区(8.0キロ)を任されるなど、一介の中距離ランナーではない。

「800メートルは短い距離を速く走れる選手のほうが有利と思われているけど、長距離的な能力も大事になってきています。自分は中距離選手の中では長い距離も走れるタイプ。後半の持久力というか、ずっと一定のペースで押していけるのが強み。つらい瞬間もありますが、800メートルは駆け引きの要素も多い。その駆け引きを楽しみながら、レースを支配するのが理想のスタイルです。800メートルの選手は長い距離を走ることを嫌う場合も多いけれど、自分はそこに苦手意識がまったくありません。800メートルは持久力とスピードの掛け算だと思っています」

 尾方監督との二人三脚で大学屈指の中距離ランナーへと成長。心掛けているのは、大人の世界に手をかけている大学生らしい自主性だ。

「走ることは単純だと思われているかもしれないけど、その中にも複雑なトレーニングや動きの意識があります。ベストの記録を出すためには、ただ走ればいいわけではありません。自分は本能で動くタイプの人間なのですが、考えることも大切にしていて、レースに向けて逆算していくというか、何をすべきかをいつも考えています。大学生は自主性が大切なので、将来的に社会に出た時にも役立つはず。考えないと伸びていかないと思っています」

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