「倍返しするんだ」 偏差値73の湘南が1年間唱えた“打倒・横浜” リベンジならずも敵将から賛辞
第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は13日、サーティーフォー保土ヶ谷などで3回戦を行い、県下屈指の進学校、湘南が0-4で横浜に敗れ姿を消した。両校は昨夏も5回戦で対戦し、横浜が7回コールドで圧勝。湘南にとっては1年越しのリベンジをかけた試合だった。「打倒・横浜」の思いを1年間抱えてきたチームをまとめ上げたのが、背番号「10」の政近岳主将(3年)だ。この試合、途中出場ながら外野でのスーパーキャッチでスタンドを沸かせたものの、試合後は敗戦に涙。ただ敵将からは「すごく苦しい試合だった」と最大級の賛辞が贈られた。
第106回全国高校野球選手権・神奈川大会
第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は13日、サーティーフォー保土ヶ谷などで3回戦を行い、県下屈指の進学校、湘南が0-4で横浜に敗れ姿を消した。両校は昨夏も5回戦で対戦し、横浜が7回コールドで圧勝。湘南にとっては1年越しのリベンジをかけた試合だった。「打倒・横浜」の思いを1年間抱えてきたチームをまとめ上げたのが、背番号「10」の政近岳主将(3年)だ。この試合、途中出場ながら外野でのスーパーキャッチでスタンドを沸かせたものの、試合後は敗戦に涙。ただ敵将からは「すごく苦しい試合だった」と最大級の賛辞が贈られた。
春夏合わせ甲子園出場36回、優勝5回を誇る名門・横浜を相手に、堂々の戦いぶりだった。0-4で迎えた8回1死無走者、横浜の「5番・三塁」に座る為永皓(2年)の鋭い打球が左中間を襲う。7回から「8番・左翼」に入っていた政近は猛ダッシュでこれを追うと、最後は横っ飛びで好捕した。まるで敬礼のようなガッツポーズを見せ、駆け付けた湘南の応援団を沸かせた。
ただ9回、湘南の反撃はならず三者凡退で試合終了、0-4で敗れた。試合後の政近は涙をこらえながら「終わったんだな……。負けたんだな……。自分たちの力を出し切ったけど負けは負け。悔しいです」と無念の言葉をつむぐ。絶好の舞台を得たのに、勝利にたどりつけなかった。主将とナインの、1年間抱えてきた思いがあふれた。
湘南にとっては、願ってもない再戦の機会だった。1年前の夏は、0-7の7回コールド負けを喫した。現在の3年生18人は、試合が行われたバッティングパレス相石スタジアムひらつかで敗戦直後にミーティング。新チームのスローガンを「1つ1つ積み重ねて高水準の野球を」という意味を込めた「ONE MORE」に設定し、1年間「打倒・横浜」を掲げて取り組んできた。