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県立の雄、相模原が再び知った夏の怖さ 横浜撃破を知るOBコーチ、涙のナインに引き継ぐ魂「だから残っている」

第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は10日、横須賀スタジアムなどで2回戦を行い、相模原は横浜立野に延長10回タイブレークの末に6-7で敗れ、初戦で姿を消した。同校は2019年夏にノーシードから勝ち上がり、準々決勝で横浜を倒すという大番狂わせを演じている。当時1年生でベンチ入りしていた白井助(たすく)さんは、法大進学後も外部コーチとして後輩を指導。悔しさで泣き崩れたナインに伝えたい思いがある。

平日にもかかわらず相模原の応援席は満員。選手とともに、かつて横浜を倒したチームは伝説だ【写真:山野邊佳穂】
平日にもかかわらず相模原の応援席は満員。選手とともに、かつて横浜を倒したチームは伝説だ【写真:山野邊佳穂】

第106回全国高校野球・神奈川大会

 第106回全国高校野球選手権の神奈川大会は10日、横須賀スタジアムなどで2回戦を行い、相模原は横浜立野に延長10回タイブレークの末に6-7で敗れ、初戦で姿を消した。同校は2019年夏にノーシードから勝ち上がり、準々決勝で横浜を倒すという大番狂わせを演じている。当時1年生でベンチ入りしていた白井助(たすく)さんは、法大進学後も外部コーチとして後輩を指導。悔しさで泣き崩れたナインに伝えたい思いがある。

 早すぎる幕引きだった。初戦からスタンドを埋め尽くした応援団。試合は相模原が終盤追い上げを許し、5-5でタイブレーク制の延長戦にもつれ込んだ。10回、先攻の相模原は1死二、三塁から「4番・一塁」の崎山能活(1年)の投前内野安打で1点をもぎ取るも、その裏1死二、三塁から犠飛で同点とされ、さらに「5番・二塁」の河村四季(3年)に左前適時打を許してサヨナラ負けした。

 相模原ナインはグラウンドに崩れ落ち、ベンチ裏でも涙が止まらなかった。スタンドで熱戦を見守った白井さんも「細かいミスで負けてしまった。初戦の難しさは改めて感じた」と悔しさを隠さない。

 同校には、語り継がれる夏がある。2019年にノーシードから勝ち上がり、準々決勝では及川雅貴(現阪神)擁する横浜に8-6で逆転勝利。強豪私学がズラリと並ぶ神奈川で、公立高の意地を見せつけた。当時1年生だった白井さんは、背番号「20」を背負ってベンチ入りし、旋風の一員となった。一方、主将を務めた3年夏は1回戦で城山に3-10でコールド負け。新型コロナ禍を挟んで、天国と地獄のような2つの県大会を経験した。

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