市立船橋エースの「初速で勝てる」感覚 ライバル対決で圧巻弾、郡司璃来が狙う高校3冠とJ挑戦
春にJ2上位クラブの練習に参加「全然強度が違う」
身長174センチでサイズに恵まれているわけではないが、スピードを生かした抜け出し、技術と駆け引きに長けたドリブル、そしてシュートセンスと前線で必要な要素は兼ね備えている。高卒でのプロ入りを目指しており、春にはJ2上位クラブの練習に参加。「全然、強度が違う。高校ではできない経験ができた。簡単にボールを持たせてもらえず、すぐに潰しに来る。改善すべき点が見つかった。でも、ボールを上手く置けて前向きになった時は、通用するんじゃないかと思った。初速では勝てると思うので、そこは武器にしたい」と高いレベルでの武器の生かし方に工夫の余地を見つけていた。
5月のプレミアリーグでは「最後の場面で力み過ぎているかなと思う」と課題を感じ取っていたが、大事な全国切符を懸けた流経大柏戦では冷静にプレーすることを心掛け、完全に優位な状況を作って貴重なゴールを決めてみせた。それでも、高みを目指しているだけに、波多監督は「あの後、もう1つ、2つ取れてもおかしくなかった。勝負を決められる点数を取らないといけない」と高いハードルを課す。
北海道・旭川市で開催されるインターハイ全国大会は、7月25日に開幕。郡司は「去年は悔しい結果に終わった(2回戦敗退)。今年は3冠(インターハイ、プレミアリーグ、高校選手権)を狙っている。絶対、優勝したいという思いがあります。点を決めれば注目されると思うので、バンバン決めていきたい」と意気込みを語った。名門・市立船橋のエースという看板を背負い、プロへの道を開くゴール、チームを勝たせるゴール、そして歴代最多優勝回数を10に伸ばすタイトル奪取へ導くゴールを狙いにいく。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)