市立船橋エースの「初速で勝てる」感覚 ライバル対決で圧巻弾、郡司璃来が狙う高校3冠とJ挑戦
サッカー男子の全国高校総体(インターハイ)千葉県大会決勝が18日に柏の葉総合陸上競技場で行われ、市立船橋が3-2で流通経済大柏を破って全国大会出場を決めた。
市立船橋が流経大柏との名門対決を制しインターハイ出場
サッカー男子の全国高校総体(インターハイ)千葉県大会決勝が18日に柏の葉総合陸上競技場で行われ、市立船橋が3-2で流通経済大柏を破って全国大会出場を決めた。
打ち合いとなった一戦で勝敗を大きく左右したのは、前半19分に市立船橋のエースFW郡司璃来(3年)が見せたスーパーゴールだ。1点ビハインドになった流経大柏の攻撃を食い止めると、右サイドの高い位置にロングパスを送ってカウンターアタック。ボールに追いついた郡司は、追いかけてきた相手をシュートフェイントで揺さぶり、左足でシュートと見せかけてさらに切り返すことで相手に尻もちをつかせてマークを完全に無力化。角度があまりない位置だったが、ファーサイドにシュートを流し込んだ。
両チームともに何度も全国優勝をしている強豪で、自他ともに認める強烈なライバル関係。開場前から観客が並ぶほどの好カードだ。
市立船橋の波多秀吾監督が「いやあ、恐ろしい。相手は最初から最後までずっと(積極性の高い攻防を)やり続けてきた。さすがだった。想像を超える強度とスピード感でかなり苦しみましたが、よく耐えた」と振り返った一戦は、白熱。後半に1点ずつ取り合いスコアは3-2となったが、2点リードで余裕を持って守れる時間を作ったことで、市立船橋は優位に試合を進めることができた。
郡司は「相手が流経だし、絶対に負けられなかった。自分のプレーは全然、ダメ。いつもより走れていない。今日、負けていたら絶対に自分のせいだった」と得点以外の貢献不足を感じていたが、後半にも流経大柏の激しいタックルに耐えながらドリブルで突き進んでシュートを放つなど、違いを見せていた。
1年生の時から主力でU-17日本代表の経験もある注目選手だが、1か月前の試合で左足を負傷。当初は肉離れで全治6~8週間の診断で県予選出場は難しいと思われていた。しかし「3週間で痛みがなくなり、治っていると言われた」(郡司)と早期に復帰。コンディションは復調途上だが、1回戦から全4試合で得点を挙げ、エースとしての役割を果たした。