Jリーグ内定ゼロの阪南大、悲願の初優勝へ王手 退任の恩師を「最後に胴上げしたい」
誤算だった選手交代が結果的に奏功
先制した2分後にPKを取られて同点とされると、流経大が一気に押し返してきたが、阪南大はGK村田要(3年/熊本国府高出身)が好守を連発して難を逃れた。後半43分には相手のクロスをGK村田が相手と競ったボールがゴール方向へ流れたが、その5分前に交代出場したMF原耕太郎(3年/西尾高出身)がゴールをカバー。1-1で迎えた延長前半5分、奥山が蹴った右コーナーキックにDF津野が飛び込み、ヘディングで決めて勝ち越し。津野の投入は、足をつった左DF早川海瑠(3年/作陽高出身)の交代で誤算だったというが、結果的に奏功した。
その後は、パワープレーを仕掛けた流経大の猛攻を受けたが、延長戦終了直前にゴール前からフリーでヘディングシュートを打たれた大ピンチもGK村田が「シュートストップは誰にも負けない自信がある。良い準備ができていて止めることができた。ちょっと見えて、当たるかなという程度で手を出した」という鋭い反応でしのぎ、2-1で優勝候補を撃破した。
阪南大は現時点でプロ内定選手はおらず、4年生にとっては、今大会がサッカーを続ける進路を得るためのアピールの場にもなっている。決勝戦は25日にNACK5スタジアム大宮で行われる。5大会ぶり2回目の決勝進出を果たした阪南大は、勝てば初優勝となる。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)