湘南内定のエース鈴木が技あり決勝弾! 阪南大高、夏冬連続の全国出場へ“あと2つ”
見事としか言いようのないゴールで、エースがチームを勝利に導いた。第100回全国高校サッカー選手権の大阪府大会は、10月31日に準々決勝第2日が行われ、第1試合では阪南大高が1-0で金光大阪を破り、ベスト4入りを果たした。ゴールを奪ったのは、来季の湘南ベルマーレ加入が内定しているFW鈴木章人(3年)だった。
高校選手権の大阪府大会、阪南大高が1-0で金光大阪に勝利し4強進出
見事としか言いようのないゴールで、エースがチームを勝利に導いた。第100回全国高校サッカー選手権の大阪府大会は、10月31日に準々決勝第2日が行われ、第1試合では阪南大高が1-0で金光大阪を破り、ベスト4入りを果たした。ゴールを奪ったのは、来季の湘南ベルマーレ加入が内定しているFW鈴木章人(3年)だった。
後半28分、左サイドの味方を使ってパスをもらい直すと、ファーストタッチでターンを仕掛けて相手からボールを隠しながら前を向く。ボールが離れる瞬間を狙った相手がスライディングで奪いに来たが、ピタッと足下に止めてかわし右足でシュート。プロ内定選手らしく、技ありの一撃で違いを見せつけて勝利を呼び込んだ。
しかし、濱田豪監督は「こういうところで仕事ができるのが、中心選手」と評価しながらも「中盤の選手がみんな犠牲になって、相手の良さを消しに行った試合。2トップは、ゴールを決めるのが仕事。もうちょっとやってほしい」と注文を付けた。試合内容全体を振り返れば、ことごとくチャンスを決め切れずに苦しんだゲームだったからだ。
序盤は、金光大阪のFW小松勇輝(3年)の高さやスピードに手を焼いたが、地力に勝る阪南大高が徐々に試合のペースを掌握。前半23分には、濱田監督が「(鈴木)章人以上に外せない」と評価するMF櫻井文陽(3年)がポスト直撃の直接FKを放つなど攻勢に出た。互いにロングパスが多いなか、機動力と技術を兼ね備える櫻井がセカンドボールを回収。精度の高いパスで相手より好機を作る源泉となったが、何度も訪れたチャンスを生かし切れなかった。前半25分、左DF保田成琉(2年)がシュート性のクロスを送り、鈴木が飛び込んだがわずかに合わず。前半34分にはFW石川己純(3年)の突破からラストパスを受けた鈴木がシュートを放ったが、ゴールの枠を外れ、無得点のまま試合を折り返した。
後半も17分にコーナーキックから保田が放ったヘディングシュートがポストに跳ね返ってGKにセーブされるなど、決め切れない展開が続いた。後半20分には金光大阪がMF西岡悠のロングスローから初めてチャンスを作り出し、途中出場のFW光安涼太(2年)がシュート。試合の流れが変わるかと思われた。金光大阪は、この流れを逃すまいと長身FWモヨルゾーロ琢磨(2年)を投入して1トップから2トップに変えて反撃体勢に入った。阪南大高の鈴木のゴールが生まれたのは、その直後。相手に傾きかけた試合の流れを引き戻した。その後は、DF櫻本亜衣万(3年)が高さのある相手2トップとの空中戦に勝つなど、きっちりと要所を締めてシャットアウト。1-0でしっかりと試合を勝ち切った。