“最強の公立”大津が盤石8強、一瞬のスキつくCKから決勝点「あれは選手のアイデア」
狙い通りの後半勝負「相手が疲れてくると思っていた」
山城朋大監督が「もう少し前半からテンポを上げて、相手の5バックの間のスペースを取っていきたいと考えていましたが、どうしても後ろに重くなってテンポが上がらなかったので、後半は勇気を持って入っていけと言いました」と振り返ったように、前半に一方的に押し込んでいただけに、攻撃面で無得点で不十分という見方もできる。
ただ、攻めていても点が取れず、焦れてプレーが雑になるということはなく、相手の反撃をしっかり封じていたことで、試合のリズムを失うことはなかった。むしろ、相手に脅威を与え続けて、疲弊させ、後半に向けた自信につながったようだった。
森田は「前半からボールを支配できて、やり続ければ、いつか点は取れると思っていたので、焦らずに進められました。試合を通して、支配できたと思います。前半はギアがそんなに上がっていなかったですけど、後半に入れば相手が疲れてくると思っていたので、相手をずらしたり、走らせたりして後半に勝負をかければいいと思っていました」と冷静に試合を振り返った。
初戦では、都市大塩尻高校(山梨)に同点弾を許す課題が見られたが、リスクマネジメントの部分を修正。2回戦で流経大柏(千葉)との強豪対決を3-0で制し、3回戦も盤石の勝ちっぷりだった。翌19日の準々決勝では、同じく上位候補として注目されている静岡学園(静岡)と対戦。最強の公立校はどこまで勝ち上がるか、目が離せない。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)