神村学園が14年ぶり8強 注目のMF大迫塁が3戦連発「チームのために何かできれば」
ボランチからトップ下へ、参考にしたのは日本代表MF鎌田
以前のポジションであるボランチは、中盤の底。相手のプレッシャーがあまりかからない最終ラインからパスを引き出しやすかった。そこから、得意の左足で繰り出すパスが最大の持ち味だった。しかし、2年生になり、攻撃のけん引役となるためには、より得点に近いプレーが求められる。トップ下は、一番厳しくマークされるFWに近いポジション。相手に囲まれ、後ろから来るパスを受けにくくなる。当然、厳しい状況でボールを受ければ、その後の選択肢も狭まる。持ち味の左足の精度を、敵陣の深い位置で生かすにはどうすればいいか。意識したのは、ラストパスやシュートを可能にするポジショニングだった。
参考にしたのは、日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)。FWに近いトップ下も縦パスを引き出し、自ら得点を狙いつつ、ラストパスを繰り出すという意味では、役割は同じ。大迫は「日本代表のときの鎌田選手は、そういうポジショニングをすれば簡単に前を向けるのか! と思うプレーがあるし、センターバックが自分のマークに出てきたら、ちょんとフリックして(ボールを前に流したところへ)FWが流れて来るプレーなどもあるので、こうすれば(神村学園でも採用している)4-2-3-1の布陣でも効率よくボールが回るなと思って見ていました」と将来の目標である日本代表選手からヒントを得てきたことを明かした。
神村学園は、4大会連続7回目の出場。2007年にベスト4となったのが過去最高だ。その後は、前回出場の2019年もベスト16に入っていたが、ベスト8入りをできずにいた。大迫は「神村学園のインターハイでの成績は、ベスト4が過去最高。そこを超えるためにも、まず明日を乗り越えたい。その中で、自分が点を取ったり、アシストをできたり、チームのために何かできればと思います」と意気込んだ。翌19日の準々決勝では、米子北高校(鳥取)と対戦する。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)