名門・法大が首位浮上、川崎内定のMF松井蓮之「タイトルにこだわる。負けない自信ある」
Jクラブ内定5人のタレント軍団、1970年代以来の優勝へ前進
その後、U-20代表候補に選出されたGK中川真(2年・徳島市立)の好守などで反撃をしのぐと、後半24分に途中出場したばかりのFW中井崇仁(4年・尚志)が右DFモヨ マルコム強志(2年・東福岡高)のフィードに抜け出して追加点をマーク。さらに後半39分、来季の京都加入が内定している快足アタッカーの田中和樹(4年・浦和学院高)がダメ押しの4点目を決めて勝利を決定づけた。終了間際に1点を返されたが、4-2で勝ち切った。
勝因の一つが、チームとしての守備の機能だ。特に、ハイプレスで相手の攻撃の組み立てを阻んだことで、狙い所を持った守備が可能になり、中盤のボール奪取を得意とするMF松井蓮之(4年・矢板中央高)が存在感を示した。
川崎Fへの来季加入が内定している松井は、試合後に「先制されたけど、逆転できる自信があったので、焦ることなく、やるべきことをやって4点取れた。リーグ戦のタイトルを取ったことが(近年は)ないので、今年は強くこだわっている。このリーグ戦で1位になることは、とても大きな意味を示す。優勝するという熱意が毎試合こもっている。そういうメンタルで臨んでいるので、負けることはないという自信がある」と熱い思いを語った。
関東大学リーグは、大学サッカー界の中でもトップオブトップ。強豪同士が長い歴史の中で激闘を繰り返し、日本代表やプロで活躍する選手を多く輩出している。法大サッカー部は、2年後の2023年に創部100周年を迎える名門。2017年に制した総理大臣杯で4度、2018年に制した全日本大学選手権で3度、日本一に輝いている。
関東大学サッカーリーグ1部でも3度の優勝があるが、いずれも1970年代。長く優勝から遠ざかっている。今季、3連覇を目指す明大を筆頭にライバルも強いが、法大も松井や田中をはじめ、主将の田部井涼(4年・前橋育英高=横浜FC内定)など5人がすでに来季Jクラブ加入内定を決めており、戦力は十分。関東最強の証明へ、ひた走る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)