五輪3連覇の野村忠宏さんが高校生を指導 練習に不可欠な“意識”とは
常に実戦を意識して―
講演会後には柔道部男子主将を務める関根聖隆くん(3年生)が「自分もオリンピックチャンピオンを目指しています。その目標を達成するためには挫折もあるかと思いますけど、今日の話を聞いて、最後まであきらめずに取り組めば、絶対に達成できると思いました」と語り、今後の成長を誓った。
また、野村さんは1時間半と限られた時間で行われた稽古の中で、「背負い投げ」を練習テーマに設定。釣り手などの技術を惜しむことなく披露。柔道の基本である打ち込みでは「ただ身体が入った状態を作るのではなく、いつでも投げられる形に持っていくことが重要」と指摘し、常に実戦を意識することを繰り返し教え込んだ。
「普段から試合と同じ、もしくはそれ以上の練習をしていくことの重要性を伝えさせていただきました。普段触れ合うことがない若い学生を指導して、可能性を感じました。皆さんにとってもいいきっかけとなってくれればと思います」
稽古後にそう語った野村さん。全国クラスの選手が在籍する同校の生徒にとってもかけがえのない時間となったに違いない。
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer