なぜ、前橋育英は一発勝負に強いのか 大会屈指の最終ラインが示す4人の共通項
教訓となった昨夏の流通経大柏戦…悲願の頂点へ、あと2勝
「去年のインハイは高い位置で向かってきた流経大柏に応戦してしまった。前がかりになったことでつられてしまい、裏を取られることになった。あの経験もあって、もっと大人なサッカーをしようと取り組んできた」(角田)
インターハイ準決勝の流通経大柏戦。激しい攻防のやり合いからヒートアップしたところを、セットプレーでゴールを奪われ、そのまま敗戦。「今考えれば、最初から最後まで相手に合わせてしまって、自分たちのリズムではなかった」と角田は振り返った。
一方、渡邊も試合運びについては「最後の局面でリスクは負わないように統一している」と3人と同様のテーマを口にした上で、「大会の結果だけ見れば上位で終えているが、勝負所では勝てていないし、インターハイ準決勝も結局は惜しいところで負けている」と、常勝校にも関わらず優勝までは辿り着けていない状況に危機感を抱いていた。
4000校以上のチームの中で48校が選手権に参加し、その中で前橋育英が2年連続でベスト4進出を果たしているという事実は、それだけで充分に立派で価値のある成績だと言える。しかし、悲願の優勝を手にするには、ここから先が今までの殻を破る、本当の戦いが待ち受けていることになる。
(THE ANSWER編集部)