辞退は「サッカーにも起こり得る」 コロナ禍の選手権、出場校が感じた“感謝と恐れ”
指導者は感染リスクに細心の注意「今まで以上に大変だった」
一方、国内の感染者が増え続けている中での大会に、指導者は細心の注意を払っていたことが伺えた。初戦に2-0で勝利した東福岡(福岡)の森重潤也監督は試合後、「うちにとっての初戦を迎えられたことに感謝したい。プレーがどうのこうのいうより、試合ができてよかったなというのが正直な気持ち」と話し、コロナ禍での苦労も明かした。
練習や試合が終わり、選手の緊張が少しゆるんだ着替えの時間。気付かぬうちに会話の声が大きくなってしまうところなど、口酸っぱく注意をしてきた。「(12月に行われた全国高校選手権の)バスケットでも辞退する状況があった。当然サッカーにも起こり得るということで(感染症対策は)今まで以上には大変だったかなと思う」。とにかく1日、チームが無事でいることがなにより大切な目標だという。
東福岡に敗れた桐蔭学園(神奈川)の八城修監督は、感染リスクに言及しつつ、選手権に出場できたことへの感謝を口にした。
「医療従事者の方にご迷惑をかける可能性がある中、細心の注意を払っていただいてできる。開催されること自体が厳しくなるかもしれない、自分たちからコロナを出してしまうかもしれないということもあったが、やらせてもらうことに感謝しかない」
各チーム、サッカーができることへのありがたみを感じつつ、万全の感染症対策を心掛けている。どんな結末を迎えようと、忘れられない99回目の選手権になりそうだ。
(THE ANSWER編集部)