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「表裏一体」の課題とは? 大山加奈さんが語る、新生「火の鳥NIPPON」の現在地

大山さんがバレー界に抱き続ける思い、経験を伝えた“金の卵”への熱血指導

 日本代表を含め、バレー界の第一線を走ってきたからこそのバレー界に対する思いを語った大山さん。今はそんな経験を伝えることも使命だと感じ、行動に移していることがあるという。

 9月21日に神奈川・横浜隼人高を訪問。大塚製薬が企画し、バレーボール、サッカー、バスケットボール、柔道、テニス、バドミントンを通じて、全国170校の部活生を応援する「ポカリスエット エールキャラバン」の一環として約400人の生徒を相手に講演を行ったのだ。

「実は私、すごく病弱で、運動が嫌いで苦手な子供でした」。冒頭から意外な秘話を明かし、喘息を持ちながらバレーの楽しさにのめり込み、成長していくまでの道のりを披露。名門・下北沢成徳で主将を務めた3年生では、春高バレーの東京都予選で負けを経験し、あまりにショックで翌日まで引きずり、学校でも泣いていたという。

 そんな時にケロッと振る舞っていた、後の日本代表・荒木と「悔しくないのか」と大喧嘩に。186センチと187センチのバトルは大迫力だったというが、「いつまで泣いてるんだよ。キャプテンなんだからしっかりしろ」と叱責され、逆に目が覚めたという。誰より荒木自身が日本一に真剣な思いを感じて奮い立ち、一致団結。見事に目標の3冠を達成した。

「彼女も言いたくなかったけど、怒ってくれたことが私にとってありがたかった」と振り返り、その後に日本代表を経て、腰痛とも戦いながら全うした競技人生を回想。「私がバレーをやってきて一番の宝物は、仲間ができたことです」と語りかけた。最後はバレー部に対して実際に指導も実施。未来の“金の卵”に熱血指導していた。

 かつて自分が日の丸を背負った日本代表のため、そして、未来の日本を背負う高校生のため、考えを明かしていた大山さん。希代の名アタッカーとして培ってきた経験は唯一無二であり、バレー界の財産でもある。

【了】

ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer

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