「実は病弱で運動嫌い」― 大山加奈さんが高校生に明かした「私の人生を変えた人」
バレー部を熱血指導…「大山さんが春高予選まであと43日ならどう過ごしますか?」
約45分間の講演を拍手喝さいで終え、生徒たちと記念撮影を終えると、今度は“本職”のバレー指導で汗を流した。春高バレー予選が1か月半後に迫っているバレー部と対面。20人以上の選手に対し、実際に実業団時代に取り入れていた練習を紹介しながら、実践的な手ほどきも行った。
「サボっている人がいるチームは強くならない」「レギュラーもレギュラー以外も意識を統一することが大事」。第一線を走り続けた元トップ選手の言葉に頷きながら、選手たちは懸命にボールを追いかけた。
最後の質疑応答では「春高バレー予選まであと43日で大山さんならどう過ごしますか?」という問いに対し、こう答えた。
「43日前であっても、大会前であっても変わらずに100%で練習します。なんでかといったら、大会前だけ頑張っても、それは強くならないからね」
語り口は優しく、何気ないひと言でも重く響く言葉だった。重要な試合を控えた選手たちにとっては、かけがえのない90分の特別教室となったことだろう。
そして、最後は一人ひとりと「頑張ってね」と声をかけながら、握手を交わした大山さん。この日、子供たちが得た経験が、これからの財産になることを願っている。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer