揺れるジャンプスーツ規定問題 FISの改革案にドイツ関係者は否定的「実現不可能だ」
北京五輪ノルディックスキージャンプ混合団体で4か国5選手が失格となったスーツ規定。各国の意見や論争を受け、国際スキー連盟(FIS)はルール変更に向けた案も出していると報じられたが、ドイツの関係者からは否定的な意見が上がっている。
4か国5選手が失格となったジャンプ混合団体
北京五輪ノルディックスキージャンプ混合団体で4か国5選手が失格となったスーツ規定。各国の意見や論争を受け、国際スキー連盟(FIS)はルール変更に向けた案も出していると報じられたが、ドイツの関係者からは否定的な意見が上がっている。
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欧州衛星放送「EUROSPORT」ドイツ語版は「北京五輪2022 スキージャンプ、スーツ茶番劇を受け大改革へ シュミットとシュスターがルール変更を分析」との見出しで記事を掲載。前ドイツ男子ヘッドコーチ(HC)のヴェルナー・シュスター氏と、ドイツにジャンプブームを巻き起こした往年の名手マーティン・シュミット氏の意見を紹介している。
今回の問題を受け、国際スキー連盟が「検査のプロセスは全て(ジャンプ台の)上で終えて下では失格が出ないようにする」などと方針を変更することを示唆。これにシュスター氏は「しっかり検査をするとなると、それなりに時間がかかる。そうなると準備をする選手の負担になる」と否定的。シュミット氏も「ジャンプ前に全選手をチェックするのは時間的に厳しいし、実現不可能」と同調したという。
記事では、試合前に1人5分ほどをかけて検査する方法もあるが、その場合も検査後にスーツを替えたり、何か手を加えたりしないという違反を防ぐことが必要になると指摘。シュスター氏は「今の選手は、スーツを4週間ごとに変えるのではなく、(ジャンプ)1本ごとに替える選手もいる。選手には、それを認めてあげないといけない」とした。