羽生結弦、3度目の五輪は4位 夢の4回転半挑戦を世界が称賛「ユヅル、あなたは宝物だ」
北京五輪のフィギュアスケートは10日、男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)8位の羽生結弦(ANA)は188.06点、合計283.21点で4位。前人未踏の4回転アクセルに果敢に挑んだが、転倒した。94年ぶりの五輪3連覇はならず。それでも、王者の挑戦を世界が称賛した。
94年ぶり3連覇ならず、海外記者は勇敢な挑戦を絶賛「五輪連覇王者のマインドは違う」
北京五輪のフィギュアスケートは10日、男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)8位の羽生結弦(ANA)は188.06点、合計283.21点で4位。前人未踏の4回転アクセルに果敢に挑んだが、転倒した。94年ぶりの五輪3連覇はならず。それでも、王者の挑戦を世界が称賛した。
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羽生の選択肢には「挑戦」しかなかった。「天と地と」に乗せ、挑んだフリー。冒頭で4回転アクセルに挑戦した。前向きに踏み切り高々と跳び上がったが、着氷で転倒した。続く4回転サルコーで転倒が続いたが、尻上がりに本領を発揮。代名詞でもある3回転アクセルを美しく着氷させるなど、圧巻の演技で魅了した。演技後、やり切った笑顔を浮かべた羽生はキス・アンド・クライで「ありがとうございました!」と深々と一礼した。
勇敢なチャレンジを演技直後から世界が称賛した。ツイッター上では様々な言語でコメントがあふれた。それはメディア関係者も同様。米放送局「バリースポーツ」のマギー・ヘンドリックス記者は「この競技を何度も前進させてきた革新者。彼のプログラムは私にとって過去最高。ユヅル・ハニュウは最高のスケーター。私は彼のことを見られて本当に幸運だ」と称えた。
米放送局「ESPN」のコメンテーターキャシー・ジョンソン氏も「ユヅル・ハニュウ。あなたは宝物です。あなたの演技は一生見ていられる」とつづり、米国の人気コメンテーター、ニック・マクカーベル氏も「彼のジャンプは成功しなかった。しかし、彼は何か追い求めるものが欲しかったのである。五輪連覇王者のマインドは他の選手とは違う。私は本当に感謝している」と記した。観る者すべてを魅了する4分間だった。
前回の平昌五輪で66年ぶりの五輪連覇を達成。23歳にして国民栄誉賞を受賞した。フィギュア界で手にしていない主要タイトルは一つもない。ライバルの世界王者・チェンは「もし、僕が五輪王者ならとっくに引退しているよ」と言った。しかし、幼い頃からの夢だった4回転アクセルを成功させるため、挑戦をやめることはなかった。金メダルより大切なものを求め、辿り着いた北京五輪という舞台だった。
2022年2月10日、羽生結弦がオリンピックで4回転アクセルに挑戦した日。それはフィギュア界にとって、語り継がれるものになる。
(THE ANSWER編集部)