フィギュア団体戦、米国生まれの19歳にSNSで相次いだ批判

　北京五輪は7日、フィギュアスケート団体戦が行われ、女子フリーに米国生まれの中国選手ジュ・イー（朱易）が登場。転倒が相次ぎ、演技後は涙ながらに頭を下げた。同じく転倒した6日のショートプログラム（SP）の後、中国のSNS上では批判が相次ぐ事態に。地元メディアはこうした声に苦言を呈していたが、この日の演技後も中国ファンによる批判の声は止まなかった。

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　6日の団体戦SPでは10選手中、最下位に沈んだジュ・イー。中国版SNS「ウェイボー（微博）」などで心無い批判を浴びていたが、それを諫める声もある。7日のフリーの前に中国メディア「観察者網」は、地元紙「環球時報」の元編集長・胡錫進氏のコラムを掲載。「決してあってはならぬ　転倒した女子フィギュア朱易に対するネットの暴力」とのタイトルで、SNSの声を批判している。

　SP後に「乱暴に彼女を批判する人がいた」と指摘した。18年に中国籍を取得し、代表になったジュ・イー。記事では、中国語が上手ではないことへの批判や、権威ある科学者の父のおかげで代表権を獲得したという憶測があると紹介。「ジュの父親がどんな人なのかは知らないし、そんなことは重要ではない。それにしても、唯一の女子シングル出場権を『コネ』で得たなどいう推測は実にばかばかしい」とSNS上の声を斬り捨てた。

「そんな最低な（憶測で非難する）やり方で、私たちの国を自ら貶めるようなことはどうかやめていただきたい。こうした人たちが本当に大陸の公民であるなら、私は心から想像力をセーブするようお願いしたい」と主張。「意見があるからといっても、若いスポーツ選手個人に感情をぶつけ、選手がミスをするそばからSNSで公然と石を投げ、ネット暴力をふるうなど、どう考えてもやりすぎだ」と19歳の女子選手を攻撃する愚かさを指摘した。