好調イングランドを封じた南アの鉄壁の防御 菊谷崇「強化方針の結果が凝縮された」
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日に横浜国際総合競技場で決勝が行われ、南アフリカが32-12でイングランドを下し、史上最多タイとなる3度目の優勝を飾った。
決勝トーナメント3試合で南アフリカが許したトライは1つだけ
ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は2日に横浜国際総合競技場で決勝が行われ、南アフリカが32-12でイングランドを下し、史上最多タイとなる3度目の優勝を飾った。
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フィジカルの強さで勝った南アフリカが主導権を握る中、前半は互いにペナルティーゴール(PG)で着実に得点を重ねる展開。イングランドにゴールライン直前まで攻め込まれた南アフリカが、鉄壁のディフェンスで凌ぎきり、スタンドを埋める7万103人の観客が大いに沸く場面もあった。だが、後半に南アフリカの11番WTBマピンピがトライを決めると、続いて14番WTBのコルビも俊足を生かしてトライ。終わってみれば、20点差のつく結果となった。
9月20日の開幕から続いた44日間の熱戦の日々を締めくくった決勝戦を、元日本代表主将で2011年W杯に出場した菊谷崇氏はどう見たのか。「THE ANSWER」に語ってくれた。
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決勝もまたいい試合になりましたね。どちらのチームもなかなかトライが取れず、このままペナルティー合戦になるかと思ったところで、南アフリカは相手の隙を狙って2トライを奪いました。素晴らしい攻防でしたが、トライが出ないと少し寂しい。そんな中で南アフリカの強さが光りました。
イングランドは前半開始2分で、3番PRのシンクラーを脳震とうで欠いてしまった。この予定外の早過ぎる交代は痛かったですね。スクラムなどセットプレーで南アフリカに主導権を握られ、自分たちのラグビーをさせてもらえなかった。シンクラーに代わって入ったベテランPRのダン・コールも頑張りましたが、PRはとてもハードなポジション。ましてや決勝でプレッシャーの大きな試合を1人で80分間プレーし続けるのは、正直なところ無理です。そこをコールはほぼ80分プレーし続けた。最後は本当にキツかったと思います。