痛手ドジャースは難しい判断「時期を見誤れば長期化も」 ベッツ負傷部位=“職業病”の理由
米大リーグ・ドジャースのムーキー・ベッツ内野手は4日(日本時間5日)の敵地・ナショナルズ戦で負傷交代。右腹斜筋の張りで10日間の負傷者リスト(IL)入りした。ドジャースでは昨季マックス・マンシー内野手やアレックス・ベシア投手も戦線離脱した腹斜筋の故障について、トップアスリートの専属トレーナーを務める「Tokyo Acupuncture Shibaura /はり治療院」の新盛淳司院長に聞いた。

ベッツが10日間の負傷者リスト入り
米大リーグ・ドジャースのムーキー・ベッツ内野手は4日(日本時間5日)の敵地・ナショナルズ戦で負傷交代。右腹斜筋の張りで10日間の負傷者リスト(IL)入りした。ドジャースでは昨季マックス・マンシー内野手やアレックス・ベシア投手も戦線離脱した腹斜筋の故障について、トップアスリートの専属トレーナーを務める「Tokyo Acupuncture Shibaura /はり治療院」の新盛淳司院長に聞いた。
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腹斜筋は脇腹部分にある、体をひねる、姿勢を保つ、呼吸を助けるといった働きを持つ筋肉です。野球の世界ではバットを振る際の動きにも投球の際の動きにも深く関わります。スイングでは左右の腹斜筋が連動して強い回転を生み出し、そのバットスピードを支えています。
今回負傷したベッツ選手ですが、ハーフスイング(チェックスイング)の際に痛めたとの報道があります。右打者のベッツ選手がスイングするとき、体は右から左へ大きくねじれます。
チェックスイングの場合、フルスイングに向かって加速した体の回旋を、途中で急停止させなければなりません。この「急ブレーキ」の瞬間、振り抜こうとした動きを途中で止めるため、右側の腹斜筋にはブレーキをかけながら引き伸ばされるような強い負担がかかります。
大リーグの記録統計サイト「ベースボール・サバント」によると、バットの平均スピードが今季69,1マイル(約111キロ)。アスリートの優れたパワーが筋肉にとっては諸刃の剣となり、強大なストレスがかかって損傷のきっかけになるケースも。野球選手はこの箇所の故障が多く、職業病とも呼べる理由でもあります。
腹斜筋の損傷では、まず炎症を抑えるための安静が必要です。腹斜筋は咳やくしゃみでも使われるため、日常生活でも痛みを感じやすく、初期はコルセットなどを使いなるべく安静に保つことが大切です。
リハビリでは、痛みのない範囲でストレッチなどエクササイズを始め、徐々に腰を捻る動きを加えていきます。打者の場合は、軽いスイングからティーバッティング、フリーバッティング、実戦形式と段階を踏んでスイングの強度を上げていくのが一般的です。
股関節の可動域が腹斜筋損傷のリスクになるとの報告もあり、全身のリハビリが必要になります。
腹斜筋損傷に関しては公式戦への復帰判断に難しさがあります。痛みが引いたからといって、すぐに実戦で強くスイングできるわけではありません。特に強打者ほどスイングスピードが速く、腹斜筋にかかる負担も大きくなります。復帰時期を見誤った場合、再発や悪化で離脱が長期化するケースもあります。
どの段階で実戦の強さに戻せるか、試合で迷いなくフルスイングできるかを慎重に見極める必要があります。腹斜筋損傷の復帰時期は、損傷の程度によって幅があり、再発が少なくない部位でもあるため、慎重な対応が必要になります。
3連覇のかかるドジャースで攻守に重要なベッツ選手。しっかり怪我を治し、グラウンドに1日でも早く戻って来れることを祈っております。
(THE ANSWER編集部)
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