なでしこ、W杯で驚き与えた19歳遠藤純 永里亜紗乃「年齢が信じられない落ち着き」
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)1次リーグD組は14日、日本がスコットランドを2-1で下した。勝ち点4として決勝トーナメント進出に一歩前進したが、前回大会の準優勝メンバーで現地観戦している解説者・永里亜紗乃は戦いぶりをどう見たのか。「THE ANSWER」に語ってもらった。
「勝つしかない」試合に見えた変化「“闘う”姿勢に変わりつつある」
サッカーの女子ワールドカップ(W杯)1次リーグD組は14日、日本代表がスコットランド代表を2-1で下した。勝ち点4として決勝トーナメント進出に一歩前進したが、前回大会の準優勝メンバーで現地観戦している解説者・永里亜紗乃は戦いぶりをどう見たのか。「THE ANSWER」に語ってもらった。
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W杯という特別な舞台で勝利するのは本当に難しいこと。それを改めて痛感させられた初戦を経て、選手たちの表情が少しずつ引き締まってきました。開幕前は「楽しみたい」という朗らかな雰囲気を漂わせていたチームが「勝つしかない」という重圧を背負って“闘う”姿勢に変わりつつあります。
勝たなければいけないスコットランド戦に、日本は初戦からスタメンを3選手入れ替えて臨みました。
岩渕真奈選手は過去2大会も出場している経験豊富な選手ですが、意外なことに先発出場はこれが初めてでした。ドリブルシュートを武器とする彼女は途中出場で流れを変える役割もこなせるとはいえ、選手ならば誰でもスタートからピッチに立ちたいと強く願うもの。そのチャンスがようやく巡ってきたのですから、気合十分で臨んでいることは解説席まで痛いほど伝わってきました。
彼女のゴールは、トラップが大きなポイントでした。左からのパスをワンタッチでコントロールし、すぐさまシュートを狙える最高の位置にボールを置いた。序盤から積極的にシュートを打っていたことも手伝い、ゴールシーンでも迷わず右足を振り抜けました。私が知っている岩渕真奈は常に貪欲なストライカーで「自分が点を取ってチームを勝たせる」という思いが人一倍強い。そのメンタルの強さが苦境に立たされた日本に貴重な先制点をもたらし、勇気と活力を与えました。
アシストした遠藤純選手は19歳という年齢が信じられないほど落ち着いていましたし、W杯でのスタメンという大役に見事なプレーで応えました。左利きらしい独特なリズムのドリブルで相手を翻弄したかと思えば、周りをシンプルに使うパスも出せる。初戦を終えて、とても悔しそうな表情をしていたのが印象的で、内に秘めた闘志をピッチで表現してくれました。