なでしこ1次敗退なら“日陰の時代”逆戻りの可能性 永里亜紗乃「歴史上重要なW杯に」
1次L敗退なら「日陰の時代」に逆戻りの可能性「歴史において重要なW杯」
試合を展望する際の眼差しは引退後とは思えないほど鋭い。その理由を「W杯は自分にとって特別な大会でしたから」と切り出した。
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「うれしいだけでなく、悔しさもあったし、いろいろな感情がありました。それが約1か月に凝縮されているから、やっぱり特別です。あの経験は他に変えられないし、変えるものも思いつきません。私は1度しか出場できなかったけど、複数回経験できる選手や次回以降も出場を狙える選手は正直、羨ましいです」
プレーヤーならば誰もが憧れる舞台に立てる可能性があるのは、わずか23人のみ。選考から漏れた仲間の思いを汲み、歴史を築いてきた先人たちの意思を継ぎ、次世代のなでしこへバトンをつなげなければならない。
「メンバーに選ばれた選手たちは、国を背負う覚悟と責任を持ってプレーしてほしい。グループリーグで敗退してしまったら女子サッカーは日陰の時代に逆戻りしてしまうかもしれない。そういった危機感をエネルギーに変えてほしい。日本女子サッカーの歴史において重要なW杯が始まります」
なでしこたちの未来を懸けた戦いが、もうすぐ始まろうとしている。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)