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なでしこ1次敗退なら“日陰の時代”逆戻りの可能性 永里亜紗乃「歴史上重要なW杯に」

2011年7月17日、サッカー日本女子代表は米国をPK戦の末に下し、女子ワールドカップ(W杯)の頂点に立った。サッカーの世界選手権で男女を通じてアジアの国が、そして日本が初めて優勝するという偉業を成し遂げた。

永里亜紗乃さんは過去2大会と「立ち位置が大きく異なる」と語った【写真:Getty Images】
永里亜紗乃さんは過去2大会と「立ち位置が大きく異なる」と語った【写真:Getty Images】

今夜W杯初戦のなでしこ、前回準Vメンバー永里亜紗乃さんが大会を展望

 8年前の記憶が鮮明に残っている人も多いだろう。

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 2011年7月17日、サッカー日本女子代表は米国をPK戦の末に下し、女子ワールドカップ(W杯)の頂点に立った。サッカーの世界選手権で男女を通じてアジアの国が、そして日本が初めて優勝するという偉業を成し遂げた。

 主力の大半が残っていた4年後の2015年もストーリーの続編として注目を浴びたが、今度は同じ決勝で米国に2-5と完敗して準優勝に終わる。それでも“なでしこジャパン”の存在を世間に浸透させるには十分な活躍で、今夜初戦を迎えるフランス大会も自ずと期待してしまう。

 しかし、大会前の下馬評で過去2大会と「立ち位置が大きく異なる」と語るのは、準優勝した前回大会のメンバーであり、現在は解説者を務める永里亜紗乃さんだ。

「女子サッカーが身近ではない方々にとって2011年の優勝は突然の出来事だったと思います。でも実際には段階を経て強くなり、コツコツと積み上げてきたものが実った大会でした。前段階として2008年の北京五輪でベスト4に進出していたように、しっかりとしたプロセスを踏みながら10年以上も継続的に強化してきたからこそ手にできた栄冠だったのです。

 ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ前回大会は期待値も高く、もちろん連覇を目指していました。結果は米国に敗れて悔しい準優勝に終わりましたが、それでも一定の成果は残せたのではないでしょうか。

 それらと比べた時、今大会に臨む日本はチャレンジャーの立場です。2016年のリオ五輪出場権を逃したこともあり、メディアの露出も一時期より減ってきました。これまでとはまったく異なる立ち位置で臨む大会になります」

 5月10日に発表されたメンバー23人の平均年齢は24.0歳(※その後、負傷の影響で入れ替えあり)。前回大会の27.7歳から大幅に若返りを図り、実に17人がW杯初出場となる。2016年4月に就任した高倉麻子監督は世代交代を積極的に推し進め、若さと勢いを武器に今大会へ臨む。

「ここまでのチーム作りを見てきた中でメンバー選考に大きなサプライズはなかったですし、順当と言えるものでした。もし結果だけを追い求めるならば、メンバーの顔ぶれが少し違った可能性はあると思います。ですが、若さや荒削りな部分は“伸びしろ”でもあり、発展途上のチームだからこそ大会を通じてまとまって強くなっていく可能性を秘めています。実際に、2014年のU-17W杯や2018年のU-20W杯で優勝を経験した選手が多く選出されています」

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