W杯バスケ日本、パリ五輪かけた残り2戦のキーマン 渡邉拓馬「得点欲しい場面で彼の右に出る者いない」
順位決定リーグは渡邊雄太&ホーキンソンと同時に出場する他3人が重要
1次リーグは1勝2敗という結果に終わりましたが、戦いは続きます。アジア最上位になって来年のパリオリンピック出場権を勝ち取るという目標を考えると、本当の戦いはここから始まるといって過言ではありません。フィンランドに勝利した自信や価値を17~32位順位決定リーグにつなげなければいけない。
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さらにブラッシュアップするとしたら、主導権を握る時間をもっと増やしたい。ドイツ戦では相手が若干ペースを落とした後半だけ。フィンランド戦は勝利できたものの第2Qに押し込まれました。オーストラリア戦も後半こそ接戦でしたが、前半に先手を奪われた。ここからの2戦はドイツやオーストラリアに比べればレベルが落ちる相手になると思いますが、自分たちの時間帯をどれだけ長くできるかがポイントになります。
一方で、ここからはオリンピックの出場権をかけたシビアな戦いでもある。フィンランドに勝利した日本は警戒される対象でしょうし、タフなゲームになることが予想されます。そして1次リーグ同様に得失点も重要になるので、勝っていても負けていても最後の最後まで集中を切らしてはいけない。
キーマンを1人だけ挙げるのは本当に難しいですが、オーストラリア戦をスカウティングされた時に渡邊雄太選手とホーキンソン選手へのチェックは厳しくなるはず。だからこそ彼らと同時に出場する他3選手が重要になります。個人的には比江島慎選手に注目しています。得点が欲しい場面では彼の右に出る選手はいません。スキルはどのチームにも対抗できるものを持っていますし、出場時間があれば結果を出せる選手。フィンランド戦の序盤のようにチームを波に乗せるプレーを連発してほしい。
W杯に弱い国は出場していません。仮に日本と同レベルの力を持つチームとの対戦になれば、これまでとは違ったプレッシャーがかかるでしょう。1つのミスが命取りになるような厳しさも出てくる。でも、ここからが本当の勝負で、日本代表が目標を達成するための戦いです。持てる力をすべて発揮して、新しい歴史を作ってもらいたい。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)