野球のシンカーとは ツーシームとの違い、握り&投げ方と軌道を解説
野球の用語を解説。今回は変化球・シンカー。
野球のシンカーとは
野球のシンカーとは、利き腕と同じ方向に沈みながら曲がる変化球のこと。主に米国では「シンキングファストボール」とも呼ばれ、速球系で速く鋭く変化するボールを指すことが多い。一方で日本では、チェンジアップやスクリューに近い遅球系の球種と認識されることが多い。
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日本人投手では潮崎哲也、高津臣吾、石川歩らが使い手として知られる。
シンカーとツーシームとの違い
米国ではシンカーもツーシームも速球系で沈みながら利き腕と同じ方向に変化するボールとされ、メディアや分析機関によって同じ投手の同じボールでも違った表記となるケースもある。一般的に、ツーシームはムービングファストボールの一つで、より変化が小さく、球速が速い傾向にあるとされる。一方シンカーはツーシームよりやや変化量が大きいとされることが多い。日本ではシンカーの方が球速が遅く、変化量も大きなものと定義されがちである。
シンカーの握りと投げ方、軌道
WBC米国代表として2017年の世界一に貢献したマーカス・ストローマン投手(カブス)が、シンカーの握りを公開している。人差し指と中指を揃え、中指の指先をボールの縫い目にかけるようにしてグリップ。リリース時に、中指でボールに回転をかける意識を持っているようだ。
2022年、ジャイアンツで15勝をマークしたローガン・ウェブのシンカーの握り。ボールの縫い目と縫い目が狭まっている場所に人差し指と中指を揃えてグリップ。ストローマンとは違い、人差し指をしっかり縫い目にかけて、スリークオーター気味にリリースすることでボールに変化を加えている。
Dustin May, 100mph Sinker with 19" of run. pic.twitter.com/nVLhScJ21K
— Rob Friedman (@PitchingNinja) April 7, 2023
剛腕ダスティン・メイ(ドジャース)のシンカー。球速は100マイル(約161キロ)ありながらも、右打者の内角低めに食い込みながらも沈むような軌道を描いている。
(THE ANSWER編集部)