日本4強の裏で気になった久保建英と堂安律 松井大輔「決める為の選択肢は常に複数を」
これが世界大会の決勝トーナメントの厳しさ
チームとしても、この辛勝は良い教訓になったと思います。前評判がそれほど高くないニュージーランドというチームが相手でも難しい戦いになるのが世界大会の決勝トーナメントです。厳しい戦いが始まったことを示唆していて、ベスト4に勝ち進んでからの戦いはさらに険しい道のりになります。
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ここから先は一つのミスが命取りになりますし、意地悪な言い方をするとメダルを逃すワンプレーになりかねません。国を背負うと同時に、国民の期待を背負うというプレッシャーも加わるわけです。その緊張感をエネルギーに変えられるかどうかも大きなポイントになるでしょう。
準決勝の相手は“本気の”スペインです。大会前に戦った親善試合の時とは別の相手と考えるべきで、実質的には今大会で初めて格上の相手にぶつかっていく構図になります。ニュージーランドのように5バックで守るのではなく、主導権を握るために真っ向からボールをつないで攻めてくるはず。その相手にどれだけ対等に渡り合えるのかは本当に楽しみです。
育成年代ではないワールドカップや五輪という世界大会で日本がベスト4に勝ち進んでいるのは、それだけでも歴史の1ページでありすごいことです。だけど、ここまで来たからには、その歴史をさらに書き換えてほしい。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)