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韓国21歳エースのチェンジアップが「厄介」な理由 「変化」と「奥行き」の融合型球種

ピッチングストラテジストの内田聖人氏【写真:荒川祐史】
ピッチングストラテジストの内田聖人氏【写真:荒川祐史】

握りもリリースも投手でさまざま、中高生がまず意識すべきは「腕を振る」

 チェンジアップという球種は握りもリリースも投手によってさまざま。だからこそ、中高生には投げる上で意識してほしいことが一つあります。 

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 それは、どんな握りやどんなリリースであろうが、「腕を振る」が一番大切ということ。当たり前ですが、それができない人が多い。チェンジアップは打者に「ストレートだ」と瞬間的に思わせてこそ、生きる球。逆にできなければ球種が分かり、狙われてしまいます。

 意識として「(ストレートとの球速差で)絶対に遅く投げないといけない」と思いすぎるのも注意が必要。小学生レベルでは、この意識が強いと球を握る力が落ち、単なるスローボールになりがちです。

 配球に関しても、ストレートとの組み合わせが基本。どんなに良い投手でもチェンジアップばかり投げたら合わせられます。今は情報が溢れ、一流投手の握りやリリースも知ることができますが、まずは腕を振るという大前提を忘れないでください。

 ウォン投手は140キロ後半のストレートも良く、制球も良さそう。今後、登板機会も十分にあります。これだけチェンジアップを軸にする投手はあまりいないので、初見だとどうなるか。日本のようなハイレベルなチームでは試合の中で合わせるかもしれないし、対応が楽しみです。

 この記事を読んだ子供たちには、その点も踏まえ、ウォン投手のチェンジアップの投げ方を注目してもらえればと思います。

■内田聖人 / Kiyohito Uchida

 1994年生まれ。早実高(東京)2年夏に甲子園出場。早大1年春に大学日本一を経験し、在学中は最速150キロを記録した。社会人野球のJX-ENOEOSは2年で勇退。1年間の社業を経て、翌19年に米国でトライアウトを受験し、独立リーグのニュージャージー・ジャッカルズと契約。チーム事情もあり、1か月で退団となったが、渡米中はダルビッシュ有投手とも交流。同年限りで指導者に転身。昨年、立ち上げたオンラインサロン「NEOREBASE」は総勢400人超が加入、千賀滉大投手らプロ野球選手も多い。個別指導のほか、高校・大学と複数契約。自身も今年自己最速を更新する152キロを記録。

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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