[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

圧巻だった侍の守護神候補・栗林良吏 「分かっていても打てない」フォークを分析

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。多くのプロ野球選手も加入するパフォーマンスオンラインサロン「NEOREBASE」主宰、ピッチングストラテジストの内田聖人氏は今大会、投手の“球”を独自に解説。金メダル獲得を目指す侍ジャパンは25日に壮行試合第2戦・巨人戦(楽天生命)に5-0で勝利。6投手で完封リレーした投手陣から9回に登板し、1イニング2奪三振と完璧に抑えた守護神候補・栗林良吏投手(広島)の武器、フォークについて分析する。(取材・構成=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

侍ジャパンの栗林良吏(広島)【写真:Getty Images】
侍ジャパンの栗林良吏(広島)【写真:Getty Images】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#20

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる様々な“見方”を随時発信する。多くのプロ野球選手も加入するパフォーマンスオンラインサロン「NEOREBASE」主宰、ピッチングストラテジストの内田聖人氏は今大会、投手の“球”を独自に解説。金メダル獲得を目指す侍ジャパンは25日に壮行試合第2戦・巨人戦(楽天生命)に5-0で勝利。6投手で完封リレーした投手陣から9回に登板し、1イニング2奪三振と完璧に抑えた守護神候補・栗林良吏投手(広島)の武器、フォークについて分析する。(取材・構成=THE ANSWER編集部・神原 英彰)

【注目】育成、その先へ 少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信する野球育成解決サイト『First-Pitch』はこちらから

 ◇ ◇ ◇

 まさに圧巻の内容でした。栗林投手はカーブ、カットボールの質も高いですが、ストレートとフォークが圧倒的に良い。短いイニングで同じ打者と何度も対戦するわけではないので、一番良い球、相手にとって打ちづらい球を投げるという観点から見てもストレートとフォークは軸になります。

 2つの球種について見ていくと、ストレートは前日の壮行試合(楽天戦)で取り上げた森下暢仁投手(広島)と同じくホップ成分が高い印象。なおかつ、綺麗な縦回転。しっかりと胸を張り、そこから体を(一塁側に)傾けていく。

 珍しいのはアウトステップ気味であること。それを利用しながら、アームアングルを上げている。今はまっすぐのステップか、あるいはインステップ気味の投手が主流。アウトステップはそれだけで、打者の目線も変わってくるかもしれません。

 通常、アウトステップにすると右投手は重心が一塁側に逃げがち。しかし、栗林投手の場合はまっすぐに体重を乗せながら、リリースに力を加えている。その時点で、特殊な軌道を作り出している印象です。

 一方、フォークは“強いフォーク”。国際舞台でもとても有効になり、三振が取れる球になると期待しています。繰り返しますが、カーブ、カットボールの質も高いので、これらをたまに投げ、頭に置いておくだけで打者にとっては嫌なもの。

 ジャイロスピンとサイドスピンのハイブリッド系で、個人的には一番好きなフォークです。目立つのはやはり落差。分かっていても打てないフォークは何かと考えると、こういうフォークなのではないかと思います。

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集