日本を襲った「世紀の大誤審」 VAR時代では考えられない主審の強硬レッド+PK献上に大混乱【アジアカップ事件簿】
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも16強が出揃った。アジアの頂点を懸けた戦いではこれまで数々の事件も起きている。2011年カタール大会で日本は“世紀の大誤審”に巻き込まれて大ピンチに。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入された近年の国際大会では考えられないようなジャッジで、ピッチ内外で大混乱となった。
アジアカップで起こった事件を振り返る
1956年に創設され、今回で18回目を迎えるサッカーAFCアジアカップも16強が出揃った。アジアの頂点を懸けた戦いではこれまで数々の事件も起きている。2011年カタール大会で日本は“世紀の大誤審”に巻き込まれて大ピンチに。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が導入された近年の国際大会では考えられないようなジャッジで、ピッチ内外で大混乱となった。
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ピッチ内の日本選手やスタッフ、そしてテレビ中継を見ていた日本ファンの誰もが「違う」と叫んだ。2011年カタール大会、1次リーグB組第2戦のシリア戦。初戦はヨルダン相手に後半アディショナルタイムの同点弾で辛うじて引き分けただけに、1次リーグ突破のためには是が非でも勝利が欲しいところだった。
前半35分に長谷部誠のゴールで幸先よく先制。だが後半27分に事件は起こった。長谷部のバックパスをGK川島永嗣がクリアミス。ボールを拾ったシリアFWアルハティブが縦パスを送ると、それを受けようとしたFWマルキの足元に川島が突っ込む形で倒してしまった。イラン人のモーセン主審の判定はPK。ただ、パスを受けたマルキはオフサイドの位置におり、副審もフラッグを上げていた。
ところが主審は副審のジャッジを取り消す形でPK判定を強硬。これにはピッチ上の日本選手だけでなく、アップ中だったサブ選手、さらにベンチの首脳陣も猛抗議した。それでも主審は判定を変えず、抗議した日本のアグレスティコーチに退席処分を命じると、川島にレッドカードを提示。判定が覆ることはなく、日本は交代でGK西川周作を投入したものの、PKを決められ同点とされた。
一人少なくなった日本だったが、後半36分にFW岡崎慎司が倒されてPKを獲得。これをMF本田圭佑が決めて2-1で勝利。“世紀の大誤審”と評される逆境を乗り越えた。続くサウジアラビア戦で5-0の大勝を収めて決勝トーナメントに進み、カタール、韓国、オーストラリアを下して見事4度目の優勝を成し遂げた。
(THE ANSWER編集部)